佼成合唱団がYouTubeでコーラスの映像を配信

合唱団のメンバーは、「コロナ禍でも前向きな気持ちになってもらいたい」との願いを歌声に込めた

佼成合唱団によるコーラスの映像が1月17日から、動画共有サイト「YouTube」で公開されている。新型コロナウイルスの感染防止のためメンバーが集えない中、各人が録画した映像を組み合わせて作製したものだ。「いのちの歌」「いまがいちばん」の合唱の様子が披露されている。

昨年3月から、同合唱団の「演奏会」は全て中止になり、メンバーは集えないまま個人で練習してきた。その中でも全体で歌声を合わせられるように、メンバーは録画した動画を合唱団の指揮者である工藤記代子さんに送り、合唱のためのレッスンを重ねた。ウェブ会議システムを使った全体練習にも取り組んだ。

今回の映像配信は、演奏会に代わるもので、コロナ禍によって教会で合唱の練習や活動ができない会員に、エールを送りたいとの願いで実施された。さらに、音楽の力によって全ての人を元気づけ、自粛生活が続く中でも前向きな気持ちになってもらえるようにとの思いを込めた。

動画の編集に合わせて、メンバーの一人でITコンサルタントの井川雅央さんは、手元で伴奏や音声を流しながら歌うと自身の歌声だけを録音できるスマートフォンアプリ「アンサンブル」を開発した。メンバーはこれを使用し、自身の歌う姿を録画。それらを編集し、メンバー一人ひとりの歌う表情を一つの画面にまとめ、一体感を醸し出した作品が出来上がった。

工藤さんは、「これまで私たちは全国の皆さまを代表して、大聖堂の式典などで歌わせて頂き、いつも責任と誇りを持って練習を重ねてきました。コロナ禍でも、活動の歩みを止めずに皆さんに歌声を届けたいと思っています。この動画を通して、一緒に歌を口ずさんで元気になって頂ければ」と語った。

動画は今年末まで配信されている。
https://youtu.be/es8MzsMYuag