WCRP/RfP日本委 創設50周年を祝うオンラインイベント開催

WCRP/RfPの創設者たちに謝意を表す植松日本委理事長(「Zoom(ズーム)」の画面から)

1970年10月16日から21日まで、世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)の第1回世界大会が京都市で開催され、この取り組みを継続していくため、WCRP/RfPが国際組織として創設された。今年で50周年を迎えた。その節目を記念し、同日本委員会は第1回世界大会が開幕した同じ10月16日、オンラインで「WCRP50周年記念の祈り」を行った。加盟教団の信徒ら約210人がインターネットを通じて参加した。

カラム国際委事務総長(「Zoom」の画面から)

「記念の祈り」では、第1回世界大会の映像が流され、同大会の開式時刻(9時35分)に合わせて黙とうの時間が持たれた。同大会の開会を告げた当時の鐘の音に合わせ、それぞれが創設の意義をかみしめた。

続いて、植松誠理事長(日本聖公会首座主教)が挨拶。東西冷戦下で戦争や紛争が絶えなかった当時の国際情勢を振り返り、「私たちの先達は、国益や国体に支配されない宗教者の信仰を持って立ち上がりました」と創設者たちの思いを説明した。宗教協力は困難と見なされていた時代に、人間のいのちは神仏により与えられ、その愛と慈しみの中で生かされていて尊いという全ての宗教に共通する確信を基に、連帯する組織の礎を築いた先達の功績に謝意を表した。

その上で、これまでの同日本委による核兵器廃絶や難民問題、気候変動などへの取り組みを紹介。諸宗教協力の活動に携わり、尽くすことで、「自分の信仰の振り返りをさせて頂いている」と心境を明かし、祈りのうちに、さらなる歩みを重ねていくことを誓った。

次いで、WCRP/RfP国際委員会のアッザ・カラム事務総長からのビデオメッセージが配信された。この中でカラム氏は、50年前に多くの宗教指導者の尽力によって、宗教や信仰の違いを超えて、世界平和のために協働する組織が創設されたことに感謝の意を表明。WCRP/RfPは、全ての人が「尊厳をもって生きていける」世界をつくっていくことが使命と強調し、諸問題の解決に向けた日本委の活動に期待を寄せた。