ロシア正教会総主教 来年9月に訪日(海外通信・バチカン支局)
ロシア正教会の最高指導者であるキリル総主教が、来年9月に日本を訪問することが明らかになった。同教モスクワ総主教区が公表したとロシアの通信社「スプートニク」が10月24日に報じた。
キリル総主教は、日本正教会を創建したニコライ大主教の列聖50周年と、日本正教会の自治教会承認50周年の記念行事に合わせて訪日し、天皇陛下や政府関係者と懇談する予定だ。
同総主教は、訪日の目的を「日本正教会の歴史におけるこの意義深い出来事と、両国間の精神的な絆のために共に祈る」ことと説明。「ロシアと日本の伝統ある機関同士の協調が、両国間の平和的な対話において重要な可能性を持つ」と強調している。
日本正教会は、1861年に聖ニコライが伝道のために訪日したことに始まる。現在、東京大主教々区など3教区と60余りの教会があり、40人の聖職者が司牧活動(信者の指導)に従事している。信徒数は約1万人。ロシア正教会最高指導者の訪日は、2000年のアレクセイ二世総主教、12年のキリル総主教に次ぎ今回が3回目となる。
(宮平宏・本紙バチカン支局長)