台風19号の被害各地で 支教区、教会では会員の安否確認や状況把握に努め

千曲川の堤防が決壊し、浸水した穂保地区周辺=13日午前、長野市(©時事通信フォト)

台風19号による猛烈な雨の影響で、東海から関東、甲信越、東北の各地で河川の氾濫や土砂崩れが起き、甚大な被害が発生した。立正佼成会本部と被災地を包括する支教区や教会では台風の通過直後から、会員の安否確認や被害状況の把握に努めている。また、台風が通過した地域を中心に広範囲で大きな被害が出ている状況を受け、10月13日には、全ての被災者に向けて庭野日鑛会長が『被災された皆さまへ』と題するメッセージを発表した。

台風19号の接近に伴い、気象庁は、最高レベルの警戒を呼び掛ける「大雨特別警報」を13都県に発令した。10月12日に東海地方に上陸した台風19号は、各地に記録的な雨をもたらしながら北東に進み、関東を経て福島県付近を通過し、13日朝に太平洋上に抜けた。

その被害は大きく、13日午後4時までに本部教務部に寄せられた情報によると、包括地域内で土砂災害や浸水被害があった教会は36教会に及ぶ。13日に熊谷文化創造館さくらめいとで開催が予定されていた熊谷教会発足60周年記念式典は、台風の影響により中止となった。

台風の通過後も、長野市や水戸市、栃木・佐野市などでは河川の氾濫、堤防の決壊による周辺地域への浸水が続き、被害が拡大している。また、福島・いわき市の平浄水場が浸水して運転停止になったほか、東海から東日本の各地で水道管の破損による断水が発生。停電や、倒木、土砂の流入による道路の寸断も各地で起きており、市民生活を直撃している。

各教会では今後も、安全を確保しながら、会員の安否確認や被害状況の把握が進められる。

一方、本部教務部では、被災した地域を包括する教会から情報を収集。今後の対応については、現地のニーズを受け、状況を判断しながら実施される。なお、全国の教会へは、現地の状況を適宜連絡する旨を伝え、「被災地域にある教会への直接の問い合わせは、現地の対応の妨げとなる可能性があるのでお控えください」と要望している。