ミャンマーの諸宗教使節団がインドネシアを訪問 現地の宗教指導者と会談(海外通信・バチカン支局)

ミャンマーのヤンゴン大司教であるチャールズ・ボー枢機卿(アジア司教協議会連盟会長)を団長とするミャンマーの諸宗教使節団がこのほど、インドネシアを訪問し、同国の諸宗教指導者たちと「寛容、調和、諸宗教間の関係」について懇談した。ローマ教皇庁宣教事業部の国際通信社「フィデス」が9月11日に伝えた。

ミャンマーの諸宗教使節団によるインドネシア訪問は、同国政府と、世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)の国内委員会(IRC)であるインドネシア諸宗教評議会の招待によるもの。イスラームの指導者で、インドネシア諸宗教評議会の創設者であるディン・シャムスディーン博士(アジア宗教者平和会議=ACRP=実務議長)は、「それぞれの国でどのように宗教的調和を維持していくかをミャンマーの諸宗教指導者たちと協議した」と明かした。

同使節団は9月9日、首都ジャカルタでユスフ・カラ副大統領と会見。同副大統領は使節団に対して、インドネシアの国民融和のための五原則「パンチャシラ」を説明し、「多様性における一致」について見解を述べた。ボー枢機卿は、ムスリムを主流とするインドネシアで差別がなく、平等性が保たれていると語り、ミャンマーでも「全ての民族、宗教指導者、信徒間の調和を促進し、社会、経済、文化的な不平等を改善して、一致による国家の発展を目指したい」と抱負を語った。
(宮平宏・本紙バチカン支局長)