学林光澍ロータス奨学生スクーリング 宮崎大教授の添田氏が特別講義
立正佼成会の教育機関「学林」の光澍ロータス奨学生のスクーリングが8月3日、佼成図書館視聴覚ホール(東京・杉並区)で行われた。ロータス在林生、同卒林生、奨学生選考委員のメンバーら40人が参加した。
今回は、宮崎大学の添田佳伸教授が『算数・数学の問題解決型授業のこれまでとこれから』と題した特別講義と、基調講演を行った。特別講義では、子供が自ら問いを立て考える主体的な学びの大切さを詳述。基調講演では、庭野日鑛会長の法話を基に、一人ひとりが素晴らしい存在であり、いのちを尊ぶことを考える上で合掌礼拝(らいはい)や内省が大事と話した。
次いで、『いのちの尊厳~なぜ人は尊ばれるべきなのか 常不軽菩薩をヒントに~』をテーマにパネルディスカッションが行われた。ファシリテーターを務めた庭野統弘学林学長は冒頭、フォコラーレ運動(カトリックの在家運動体)のソフィア大学(イタリア・ローマ)では、各分野を超えて、同運動の精神を世の中に発信していくための研究に取り組んでいることを紹介。今回のスクーリングでは、各自の専門性を生かし、本会の教えを共有しながら討議が行われることに期待を寄せた。
これを踏まえ、4人のパネリストが基調発題。東京大学名誉教授の小池俊雄氏は、過去に発生した豪雨災害の特徴や水害への備えの効果を紹介し、災害時に人と人がつながり合う重要性を語った。また、ロータス在林生の女性(21)と男性(23)=共に仙台教会、同卒林生の男性(29)=弘前教会=がそれぞれ医学、工学、法学の観点から発表。医学を学ぶ中で見つめた、生かされているいのちへの感謝、人と人が対面してコミュニケーションを図る大切さ、死刑制度から考える「いのちの尊厳」などについて見解を述べた。これらの発題を受け、質疑応答の時間が持たれ、活発に意見が交わされた。