WCRP/RfP日本委「第18回評議員会」 今夏にドイツで開催の第10回世界大会などについて審議

公益財団法人世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)日本委員会の第18回評議員会が6月25日、京都市の浄土真宗本願寺派宗務所で行われ、評議員7人が決議に当たった。立正佼成会の庭野日鑛会長(同日本委会長)が議長を務めた。

当日は、平和の祈りに続き、評議員会の招集者である植松誠同日本委理事長(日本聖公会首座主教)があいさつ。「今、世界では一触即発のようなことがあちこちで起きており、自国第一主義が横行しています。その中で私たちは違う立場です。一人ひとりのいのちが大切にされる――それが一番大切なこととして関わっています。まさにこの時代、宗教者の取り組み、協力が求められていると思います」と話した。

この後、日本委員会人事、平成30年度事業報告、同決算報告、第10回WCRP/RfP世界大会について審議。同人事では、幸島正導(前浄土宗人権同和室長)、齊藤郁雄(前神宮司庁総務部長)両師の理事退任と、徳増公明(日本ムスリム協会会長)、渡邊修(神宮司庁総務部長)両師の理事就任が承認された。

他の議案も承認され、8月20日から23日までドイツ・リンダウで開催される同世界大会については、日本代表団のメンバーや、「リンダウ宣言へ向けた日本からの提言」の内容と作成に至った経緯が示された。リンダウ宣言に盛り込みたい内容は「三つのメッセージ」からなっている。一つは、世界で生じる紛争や対立をわがことと捉え、和解を導くための宗教者の役割を示す宮沢賢治の言葉「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」。二つ目は、核兵器廃絶や軍縮を促進させるための「危険をおかしてまで武装するよりも、むしろ平和のために危険をおかすべき」(庭野日敬開祖が第1回国連軍縮特別総会で行ったスピーチ)、三つ目は、地球環境の保護を訴える「もったいない」の文言だ。

続いて、報告事項に移り、法人業務や国際事業、特別事業部門(タスクフォース)、常設機関から今後の予定や取り組みが説明された。国際事業では、来年10月14日から16日まで、国立オリンピック記念青少年総合センターで開催されるアジア宗教者平和会議(ACRP)の東京大会の概要が紹介された。

当日は、受け入れ教団を代表して同本願寺派の石上智康総長があいさつを述べた。