上智大学でシンポジウム 「平和、非核、人類文明の未来」開催 光祥次代会長がパネリストとして出席
第2部では、近藤紘子さん(日本基督教団)、白神亜礼さん(金光教)の「被爆証言」に続き、島薗進・上智大学大学院教授を進行役にパネルディスカッションが行われた。
この中で、4人のパネリストの1人として登壇した光祥次代会長は、宗教協力を基盤とした本会の核廃絶の取り組みを紹介。庭野日敬開祖が副団長として参加した1963年の「核兵器禁止宗教者平和使節団」をはじめ、『非武装・開発・人権』をテーマに開催された70年の第1回世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)世界大会、3回にわたる国連軍縮特別総会での庭野開祖の演説、「世界軍縮キャンペーン」推進のための本会一食(いちじき)平和基金から国連への100万ドル寄託、新日本宗教団体連合会(新宗連)やWCRP/RfPとの連携による核兵器廃絶、軍縮の署名活動などについて説明した。
その上で、核兵器が存在し続ける最大の原因とされる「核抑止論」の本質は威嚇、脅しであり、それらは他者への疑いや不信から生まれるものと指摘。「被爆者が語る被爆の実相と科学的予測に基づく核抑止論の再検証がなされることが重要」と語った。
さらに、現在、WCRP/RfPがICANなどと協働し、核兵器廃絶に向けた活動や、核兵器禁止条約への各国の署名と批准を促す努力を続けていることに言及。「これからも現実の取り組みを進めるとともに、宗教者として私たちの心の中にある暴力や戦争の種と向き合い、内なる平和を育むことにも一層取り組んでまいりたい」と述べた。
この後、パネリストにコメンテーターを加えてディスカッションが行われ、歴史を見つめる重要性や、活動を次世代につなげる大切さ、宗教者の役割などが確認された。