東北支教区「仏教経営者塾」 庭野開祖の法話や会員の体験、討議を通し学び合う

支教区や教会での福永氏の講演をまとめた映像が上映され、参加者は経営者の心構えを学んだ

教団創立八十周年記念事業として昨年12月に「仏教精神に学ぶ経営者の集い」が大聖堂(東京・杉並区)で行われたのを機に、各地で「仏教経営者塾」が催されている。5月12日には立正佼成会仙台教会で東北支教区の「仏教経営者塾」が開催され、4教会の企業経営者や個人事業主の会員ら36人が参加した。

当日は、昨年12月の大聖堂での「集い」の報告がなされた後、『六波羅蜜(ろくはらみつ)を仕事に生かす』『晴ればれとした心で仕事を』と題する庭野日敬開祖の法話を全員で読み上げた。

午後には、健康食品・化粧品の販売事業を営み、杉並教会の同塾で学び、業績を回復した同教会の男性会員(61)が講師として自らの体験を発表した。

サラリーマンを経験後に起業した男性会員は、順調に売り上げを伸ばしたものの、主力社員の大量離職を機に売り上げがピーク時の5分の1にまで減少。この時、庭野開祖と京セラの稲盛和夫名誉会長の薫陶を受け、各地で企業再生に携わってきた福永正三氏(滋賀教会会員=昨年11月逝去)と杉並教会での講演会で出会い、社員や取引先と「ベクトルを合わせる」とのアドバイスを受けた。

体験発表ではこの経緯に触れ、年単位で管理していた損益計算書を月単位に見直すといった改善策を施すと同時に、社員と心を一つにするため、一緒に経営上の問題を精査し、その明確化と共有化に努めたことを紹介。社内のコミュニケーションが図られ、業績が改善したと語った。

この後、質疑応答、グループ討議が行われ、経営者が高い目標を掲げる意義、それを経営理念として示す重要性などについて話し合われた。

最後に、近藤雅則仙台教会長(東日本教区長)があいさつに立ち、この日の学びを総括した。