MCLメンバーと青年部員らが友情深める「ゆめトモ交流プログラム」今年も

「ゆめポッケ」は、心を明るく灯す“平和の使者”

松居MCL事務局長

ミンダナオ子ども図書館(MCL)事務局長 松居エープリルリン

皆さまの温かい心が詰まったゆめポッケをおくってくださり、ありがとうございます。昨年の「親子で取り組むゆめポッケ」の活動によって日本で集められ、その中からミンダナオ島に届けられた2000個のゆめポッケは、今年3月までに、10の村の子供たちに届けることができました。

毎年、ゆめポッケを受け取る子供たちはこの上ない笑顔を見せてくれます。すると、こちらもうれしくて心が癒やされます。これは、私たちの幸せや世界の平和を願う佼成会の皆さまの愛が、ゆめポッケにこもっているからだと思います。ですから、手渡す際には必ず、子供たちに、「日本からの真心のプレゼントです」と伝えています。

袋に詰められる文房具やおもちゃは日本の子供たちも欲しいものだと思います。それをあえて世界の子供たちに平和を願っておくってくださるなんて、何と優しさにあふれた行為でしょうか。送る側、受け取る側両方の子供の心を育み、思いやりに満ちた人をつくる「ゆめポッケ」は、本当にすてきな取り組みです。

フィリピンでは、戦争や紛争、テロといった人を殺傷する暴力が頻繁に起きます。また、武器を使ったものだけでなく、家族や親戚、友人同士のいさかいも平和を阻害する要因です。対立や争いの元には嫉妬や差別意識、相手への不信感があり、それがやがて戦争を招くのです。

争いは、「もっと欲しい」とか「あの人が悪い」といった人間の心から発しています。一人ひとりが自分の中に平和な心、手を差し伸べて助け合う心を持つこと――それが争いを未然に防ぎ、平和な社会、世界をもたらすのだと私は信じています。

これからも、日本の子供たちと、フィリピンをはじめ世界の子供たちが、ゆめポッケという“平和の使者”を通じて心を通わせ合い、互いに思いやりのある人に成長していくことを願っています。