スリランカ連続爆破テロ 事件に対し世界の宗教指導者が声明(海外通信・バチカン支局)

23日現在、テロ攻撃に関する犯行声明は出されていないが、スリランカの捜査当局は、「イスラーム聖戦主義」を掲げる国内の小さな過激派グループが、国際テロ組織の支援を受けて実行したもの、との見解を強めている。また、この連続爆破テロ発生の10日前にスリランカ警察の高官はレポートを記し、先のような小さな過激派グループが「キリスト教の教会を標的に自爆テロを準備している」との指摘を行っていたことも報じられている。

スリランカの国防担当相は23日、連続爆破テロが、今年3月15日にニュージーランド・クライストチャーチにあるモスク(イスラーム礼拝所)で白人至上主義者の男性が銃を乱射してムスリム(イスラーム教徒)を中心に50人を殺害した事件の報復である可能性を示唆した。スリランカの捜査当局は23日現在、爆破テロに関与した容疑で計40人を拘束しているが、ロイター/共同通信は、拘束者の中にはシリア人が1人含まれていると報じている。

世界の諸宗教指導者によるスリランカ連続爆破テロを非難する声は、22日以降も続いている。カトリック教会コロンボ大司教のアルバート・マルコム・ランジス・パタベンデジ・ドン枢機卿は、政府による的確な捜査と実行犯の処罰を要請しながら、国際社会に対しては「内政干渉を避け、現地の状況の理解、地方政府と諸宗教指導者たちへの支援」を呼び掛けている。