アフリカ南東部のサイクロン被害 本会一食平和基金から緊急拠出

「イダイ」で被災したモザンビーク・ブジ。暴風雨の影響で道路が冠水し、住宅や倉庫の屋根が吹き飛んだ

立正佼成会一食(いちじき)平和基金運営委員会は4月5日、アフリカ南東部のモザンビーク、マラウイ、ジンバブエの3カ国を襲ったサイクロン「イダイ」の被害に対し、合計200万円の緊急支援を決定した。現地で救援活動を行う共同体開発キリスト教協会(ACRIDEC)に100万円、聖エジディオ共同体に100万円を寄託する。

3月上旬にマラウイで発生した「イダイ」は、同14日から16日にかけ、猛威を振るいながらモザンビークを通過し、最終的にジンバブエに上陸した。暴風雨に伴う各地の洪水で建物は倒壊し、道路は寸断。広範囲で断水や停電が続き、洪水によって村全体が水没した地域もある。

AP通信の報道によると、3カ国の死者は合わせて1000人超。また、水衛生施設も被害を受けた影響で衛生状態が極度に悪化したことで、コレラの感染者は4000人に達した。国連によると、被災地では約25万人が避難生活を送り、約300万人が食糧や水などの緊急支援を必要とする状況だという。

こうした現状を受け、同運営委では、「一食を捧げる運動」の浄財から支援金を緊急拠出。このうち、ACRIDECは、モザンビークの被災地域で食糧や飲料水を配布するほか、生業回復に向けた作物の種や農具の提供なども計画している。一方、聖エジディオ共同体は、マラウイの被災者に飲料水や仮設のシェルター、医薬品、衛生用品を支給する。