「ノートルダム大聖堂の火災に大きな衝撃」「ロヒンギャ問題の解決へ」など海外の宗教ニュース(海外通信・バチカン支局)
ロヒンギャ問題の解決へ WCRP/RfPミャンマー委員会
世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)ミャンマー委員会のウ・ミンスエ会長(仏教)は4月7日、ヤンゴンで、マレーシアのサイフディン・アブドゥラ外相と面会し、ロヒンギャ難民のミャンマーへの帰還問題について意見を交わした。アジアのカトリック国際通信社「UCAニュース」が9日に伝えた。
ミンスウェ会長は同通信社のインタビューを受け、「マレーシアと東南アジア諸国連合(ASEAN)が、ロヒンギャ難民のミャンマー帰還をどのように支援し、そのための物的支援を展開できるかについて話し合った」と明かした。また、マレーシア外相が、ミャンマーの「ラカイン州における宗教や政治の状況の複雑さを理解した」とも述べている。同席したミャンマー委員会のメンバーで、ヒンドゥー教徒のフラ・トゥン博士は、「バングラデシュからミャンマーへの難民帰還プログラムが遅れていることに対する、ヒンドゥー教徒難民の落胆」をマレーシア外相に伝えた。
サイフディン外相は8日、首都のネピドーでアウンサンスーチー国家顧問と懇談し、「ラカイン州における最近の状況と難民の州への帰還を、マレーシアとASEANがどのように支援できるか」について意見を交わしたとのことだ。ASEANはすでに、「難民のミャンマー帰還を支援するために、(ラカイン州の)住民の声を聴取するチームの派遣」を決議している。
バングラデシュへ避難したロヒンギャ難民の総数は、70万人を超えると推定されており、昨年11月にバングラデシュとミャンマー両政府の間で難民帰還に関する合意が成立したが、彼らの多くがミャンマーでは安全が保障されないとの理由で、帰還を拒否しているという。「朝日新聞」(電子版)は11日、ロヒンギャ難民キャンプのあるコックスバザールから「戻って殺されるより、自分で死ぬ・・・ロヒンギャ進まぬ帰還」との見出しで伝えている。