本会一食平和基金「2019年度運営計画」 国内外の事業に3億1757万円
貧困(飢餓)の解消
『ミャンマーにおける学校給食事業』
国連世界食糧計画(国連WFP)と共に、今年から、世界最貧国の一つであるミャンマーで、生活のために働くなどの理由で学校に通えない学齢期の子供たちに給食を提供する。食事を取れることで通学児童が増え、子供たちの栄養状態の改善だけでなく、教育の普及につながる。進学や就職など子供の将来的な可能性が広がり、安定した社会の創出の一助となる。
『農業・環境・地域開発事業』
カンボジアやラオスでは、経済成長の一方で、貧富の差が拡大している。認定NPO法人「日本国際ボランティアセンター」(JVC)と連携し、貧困に苦しむ農村部で、安定した暮らしの実現を図る。気候変動に順応できる有機農業や、森を守るための植林活動に住民が参加することで、自身の力で生活を向上できるよう支援する。
教育・人材育成
『親子で取り組むゆめポッケ』
本会の小学生・中学生が、紛争や対立で心に傷を負った世界の子供たちの幸せを願い、文具やおもちゃなどを手作りの袋に詰めておくる活動。おくり先の一つであるフィリピン・ミンダナオ島から青少年を招いて、日本の子供たちやその家族と交流して友情を築く取り組みも行う。
『ミャンマー読書推進事業』
公益社団法人「シャンティ国際ボランティア会」(SVA)との協働による取り組みとして、ミャンマーの児童を対象に、移動図書館によって絵本をはじめとした児童図書の読書機会を提供する。これにより、軍事政権時代の暗記型教育から思考型教育への転換を促すとともに、情操教育の普及によって子供たちの自ら考える力を養う。平和な社会を創造するための人材育成事業。
緊急救援・復興支援
『人道緊急・復興支援事業』
認定NPO法人「JEN」(ジェン)との合同により、災害や迫害、内戦などで苦しむ人々に対し、緊急救援から復興に至る各段階で行われる支援活動に協力する。パキスタンで起きた地震、洪水の災害、さらに政府軍による反政府勢力への攻撃で発生した国内避難民に対し、生計を保つため、避難民の畜産業をサポート。また、東日本大震災や熊本地震における被災地の復興に向けたワークショップを展開し、被災者による持続可能なまちづくりを支える。
月に数回食事を抜く、あるいはコーヒーなどの嗜好(しこう)品を控えて、その食費分を献金して国内外の諸課題に役立てる運動。次の三つの精神を大切にしている。
「同悲」 一食を抜くことによる空腹感を通して、貧困や紛争下の人々の苦しみを自分の痛みとします。
「祈り」 苦境にいる人々の平和を祈ります。また、自分自身のいのちを見つめ、平和な社会に少しでも役立ちたいという願いを高めます。
「布施」 節食した分を財的な支援として、困難な状況下にある人々の応援に役立てます。貪(むさぼ)りの心を振り返り、少欲知足の心を深めます。