カナダのキリスト教の指導者 首相に核廃絶への取り組みを要望(海外通信・バチカン支局)

ベネズエラで大統領の退陣を訴える大集会 国民の窮状に対しローマ教皇がメッセージ

南米ベネズエラで1月23日、マドゥロ大統領の独裁的な統治に反対する大規模な集会が開かれ、フアン・グアイド国会議長が暫定大統領への就任を宣誓した。米国、ブラジル、コロンビア、アルゼンチンなどの諸国が暫定大統領を承認。一方、ロシアや中国から支持を受けるマドゥロ大統領は「野党のクーデター」を主張し、米国との断交を宣言した。

バチカン暫定広報局長のアレッサンドロ・ジソッティ氏は24日、ローマ教皇フランシスコが滞在するパナマから、「教皇は、(デモの)犠牲者と国民のために祈りを捧げている。聖座(バチカン)は、ベネズエラ国民の苦しみを軽減する、あらゆる努力を支持する」との声明文を公表した。

同国カトリック教会司教会議の「正義と平和委員会」は同24日、移住を強制され、食糧、医療、労働、治安の保障を得る権利を奪われている国民の窮状を示し、政府に「弾圧の停止」を訴えた。同国のマリアノ・パラ大司教(コロ大司教区)は、「国民の善のためにマドゥロ大統領は退陣し、各国の首脳には、自国の利益のみを追求せず、ベネズエラ国民のことを考えるように」と呼び掛けている。
(宮平宏・本紙バチカン支局長)