WCRP/RfP日本委女性部会が「アンガーマネジメント」のワークショップ

12月3日、東京・台東区の護国山尊重院天王寺(天台宗)で、世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)日本委員会女性部会主催の「いのちに関するワークショップ」が行われ、同部会員、加盟教団の会員など65人が参加した。テーマは『アンガーマネジメント』。清泉女子大学教授の松井ケティ氏(同部会委員、同日本委平和研究所所員)がファシリテーター(進行役)を務めた。

「アンガー(怒り)マネジメント」とは、1970年代に米国で生まれたとされる、怒りの感情と上手に付き合うための心理教育、心理トレーニング。怒らないことを目的とするのではなく、怒る必要のあることには上手に怒り、怒る必要のないことには怒らないで済むようになることが目標とされる。

同部会の森脇友紀子部会長(カトリック東京大支教区アレルヤ会会長)の開会あいさつに続き、参加者は4人ずつの班に分かれ、松井氏の進行でグループワークなどに臨んだ。松井氏は、怒りを誘う出来事から始まる各自の心理と行動のサイクルなどを客観的に見つめながら、怒りに健康的に対応する方法を紹介。具体的には、怒りの引き金となる原因を探るとともに、「タイムアウト(休み時間)をとる」「言動を出す前に考える」「深く息を吸う」「運動をする」「ビジョンを持つ」などの怒りの収束法が提案された。また、状況に応じては、カウンセラーや専門家に相談することも必要との見識が示された。

後半では、グループごとに、「友人に約束を破られた」「夫から夕飯はいらないという連絡がなかった」など、これまでに経験した怒りについてのケーススタディーを行い、模造紙に記して発表。そこに表された各場面での心情や対処法に対する賛同点、疑問点などについて、全体で意見を交換し合った後、質疑応答が行われた。

最後に、公益社団法人「全日本仏教婦人連盟」の末廣久美理事長(同部会委員)が閉会のあいさつを述べた。