普門館の使用最終日 本会職員が感謝を込めて読経供養

法輪のデザインを施した緞帳が、庭野会長によって閉じられた

同45年4月28日の普門館落成式では、山梨県の七面山から望む富士山が描かれた第一緞帳を庭野開祖が、法輪のデザインが施された第二緞帳を庭野日鑛会長が、それぞれ庭野光祥次代会長を伴いながら、スイッチを押して、幕が上がった。これにちなみ、この日は、庭野会長が第二緞帳の、光祥次代会長が第一緞帳のスイッチを押し、幕が下ろされた。

この後、職員を前に庭野会長は、普門館との思い出を紹介。教団の布教本部長を務めていた頃に、普門館で会員たちが互いの悩みや苦しみ、信仰の喜びを語り、教えに基づいて分かち合う「大法座」が行われ、法座主として会員の胸の内に耳を傾けたことや、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮による演奏を鑑賞したことなどを感慨深く語った。

また、庭野会長は、普門館が果たしてきた役割をたたえつつ、この世に生を享(う)けた人には、誰にも必ず人生の終わりがあり、そのことに「良い悪い」がないように、建物も「建設されたら必ず解体もされる」ものであると説示。今年、普門館は「千秋楽」を迎えるが、その後も、観世音菩薩のように普(あまね)く人を受け入れ、共に歩む「普門の精神」をもって精進し、多くの人に法華経の教えを伝えて平和を実現していくことが大事と述べた。

普門館は12月から解体工事が始まる。