終戦から73年、各地で慰霊式典を厳修 市民と共に不戦誓う

【広島】「原爆の日」を迎えた8月6日早朝、同市中区の広島平和記念公園内の原爆供養塔前で、「原爆死没者慰霊行事」(主催・広島戦災供養会)が行われ、立正佼成会から、世界連邦日本宗教委員会平和巡礼団の一員として澤田晃成総務部部長が参列したほか、原章雄中国支教区長(広島教会長)、福田昌弘西九州支教区長(長崎教会長)が出席し、諸宗教の代表者と共に世界平和を祈念した。

また同日、本会広島教会道場で「広島原爆殉難犠牲者慰霊式典」を厳修。会員176人が参加した。式典では原爆が投下された8時15分に黙とう、読経供養に続き、被爆体験を語ったドキュメンタリー作品が上映された。次いで、NPO法人「ヒロシマ宗教協力平和センター」(HRCP)の土橋道子前理事長による被爆体験の朗読が行われた。

【長崎】「長崎原爆の日」を翌日に控えた8月8日夕、立正佼成会の長崎、佐世保、諫早の3教会が加盟する長崎県宗教者懇話会主催により、「第46回原爆殉難者慰霊祭」(主管・長崎県明るい社会づくり運動推進協議会)が長崎市松山町の原爆落下中心地公園で行われた。国内外の宗教者ら約1000人が参列。本会から澤田晃成総務部部長が出席した。

長崎市の平和公園

慰霊祭では、「慰霊の言葉」として、同懇話会副会長の福田昌弘西九州支教区長(長崎教会長)、世界連邦日本宗教委員会会長の田中恆清石清水八幡宮宮司、世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)日本委員会の中村憲一郎理事(本会常務理事)がスピーチに立った。この中で中村理事は、杉谷義純理事長名の「慰霊のことば」を朗読し、被爆者の核兵器廃絶の訴えと行動が世界を動かし、昨年7月に核兵器禁止条約が採決されたことを紹介。痛ましい体験を乗り越え、世界平和への願いを深める人々に敬意を表すとともに、宗教者として「核兵器のない世界の実現」に向け、一層の精進を誓った。

翌9日早朝には、本会長崎教会道場で「原爆犠牲者慰霊法要」が営まれ、約100人が参集。黙とう、読経供養の後、澤田総務部部長が講話を述べた。

【沖縄】終戦記念日を迎えた8月15日、『沖縄から世界へ ひろげよう 平和の祈り』をスローガンに、糸満市摩文仁の沖縄平和祈念堂で、立正佼成会沖縄教会が加盟する「沖縄宗教者の会」による「第28回祈りと平和の集い」が開催された。同教会を含む加盟教団の信者や来賓ら約420人が参加。本会から柿澤伸光総務部次長(渉外グループ)が出席した。

沖縄平和祈念堂で行われた「第28回祈りと平和の集い」(写真提供=沖縄教会)

集いでは、同教会の長沼克宗教会長による「開会のことば」に続き、天理教、金光教の儀礼儀式に沿って「平和への祈り」が捧げられた。

次いで、波上宮獅子舞保存会の小学3年男子と高校3年男子、久米旗頭保存会の中学3年女子が「誓いのことば」を発表。今年3月に天皇、皇后両陛下が沖縄を訪れた際、歓迎の意を表して行われた提灯(ちょうちん)行列に参加した体験を紹介し、獅子舞と旗頭の演舞を通じ、世界の恒久平和を祈念し続けることを誓った。

この後、来賓あいさつ、代表献花が行われ、沖縄戦をはじめとする全ての戦没者、自然災害の犠牲者に慰霊の誠を捧げ、世界平和の実現を祈念した。