【詳報】光祥次代会長 西日本豪雨の被災地へ 被災した会員を励まし、心通わせ
光祥次代会長は各所で、庭野日敬開祖も大きな災害の経験者であることを紹介。「実は、17歳で上京した4日後に関東大震災で被災しました。その際、水を一杯飲んで心を落ち着かせ、腰を抜かしていた奉公先の家族に『逃げましょう』と声を掛けて避難したのです」。会員たちは庭野開祖が自分たちと同じような状況に遭遇していたことに驚きの声を上げ、道場内の雰囲気が和らいだ。
光祥次代会長は続けて、関東大震災発生当時に庭野開祖が飲んだ「水」に触れ、心を落ち着かせるという意味では、庭野開祖が口にした「水」も、会員が日ごろから教会で学び、実践する「教え」も同じであると説明。庭野開祖が「『逃げましょう』と声を掛けたように、私たちも教えを基に、いざという時だけではなく、日々の中で困っていたり、悩みを抱えていたりする人に声を掛け、寄り添えるようにならせて頂きましょう」と語り掛けた。
また、庭野開祖の著書『私の履歴書』(日本経済新聞社)に記された現世利益の意味に言及。自らの目標や願いをかなえるために祈りを捧げるのではなく、さまざまな恵みに生かされていることに気づくことが「本当の意味で一番大きな現世利益」だと庭野開祖は説いていると語り、困難な状況の中でも感謝を見つけ、支え合って「乗り越えていきましょう」と励ましの言葉を送った。
各教会道場では、教会長がそれぞれの包括地域内の被災状況を説明。会員を代表し、尾道教会では主任、広島教会では組長、支部教務員、主任、支部長、北広島教会では壮年部員、宇和島教会では主任が被災体験を報告した。
この中で、広島教会の主任(68)は、自らが縁となって仏教に導いた会員が自宅ごと濁流に流されたものの、九死に一生を得て互いに涙したことを発表。災害を通し、生かされているいのちの有り難さを実感していると述べた。
宇和島教会の主任(77)は、被害を受けたみかん農家の会員の苦悩を代弁した。その上で、困っている時に、四国の各教会から会員が支援に駆け付けてくれたことに「大きな励ましを頂いた」と感謝の意を表明。「今、自分にできることを精いっぱいさせて頂きます」との思いを発表した。
光祥次代会長は各教会を訪問したほか、岡山・倉敷市真備町、広島・三原市本郷、同安芸郡坂町小屋浦、同広島市安芸区、同広島市安佐北区口田、愛媛・宇和島市吉田町立間尻、同西予市野村町で災害の状況を視察。会員宅や避難所を訪れ、被災した会員たちから被害状況を聞き、「お体を大事にしてください」「困っていることがあったら何でも言ってください」など励ましの言葉を掛けた。