本会一食平和基金 大阪府北部の地震で被災した高槻市に支援

濱田市長(左)に支援金の目録を手渡す本会豊中教会の西村教会長

立正佼成会一食(いちじき)平和基金運営委員会はこのほど、大阪府北部地震で建物の損壊など大きな被害を受けた地域の一つである同高槻市に対し、災害見舞いとして100万円の緊急支援を決定した。7月4日には、同市を包括する豊中教会の西村季代子教会長が高槻市役所を訪れ、濱田剛史市長に支援金の目録を贈呈した。

6月18日午前8時前、大阪府北部を震源とする震度6弱の地震が発生した。同府のみならず、京都府南部など近畿各地で強い揺れを観測。関東から九州の一部にかけた広い地域でも揺れを観測した。

7月5日に発表された総務省消防庁の報告では、この地震によって高槻市など大阪府内で4人が死亡し、近畿7府県で434人が負傷。鉄道や高速道路などの交通網も一時、運転見合わせや通行止めになったほか、高槻市など府内の一部地域では電気やガス、水道といった生活インフラが被害を受け、復旧に数日程度かかった。また、同府の住宅被害は一部損壊2万4631棟を含む2万4727棟に上っている。京都府、兵庫県、奈良県の被害と合わせると、合計で2万7192棟となった。同5日の大阪府の発表によると、茨木、高槻の両市を中心に府内の避難者は150人。現在、コミュニティーセンターなどに身を寄せている。

市役所を訪れた西村教会長は濱田市長に面会し、本会会員が月に数回、食事を抜いて、その食費分を献金する「一食を捧げる運動」の取り組みや使途などを説明し、見舞金の目録を手渡した。

これを受け、市長は「皆さまの浄財を、被災した市民の方々への生活支援に使わせて頂きます」と謝意を表した。その上で、同市内の被害と被災地の復興状況を説明。全国から訪れるボランティアをはじめ、同市以外の自治体職員や企業の社員が応援に駆け付け、家屋被害の調査やライフラインの復旧作業に協力してくれたことへの感謝の思いを口にした。

今後は、市として家屋が損壊した世帯への罹災(りさい)証明の発行手続きなどに全力を挙げて取り組むとし、「避難されている方々をはじめとした市民の皆さまに一日も早く安心して生活して頂けるよう、力を尽くしたい」と述べた。

地震で最も被害が大きかった地域の一つ、高槻市氷室町にある闘鶏野(つげの)神社。大きな揺れの影響で鳥居にひびが入り、石灯籠がずれている。付近には、屋根や壁をブルーシートで覆った住宅が目立つ