「憲法改正」は暮らしに直結 新宗連首都圏総支部が平和学習会
続いて登壇した種田氏は、憲法の意義について詳述。国民が守らなければならない一般の法律とは異なり、憲法とは、内閣総理大臣をはじめとする国務大臣や国会議員、裁判官、公務員など「国に仕える人々を縛るルール」と説明した。このルール(憲法)は、時の権力者が人々の自由や権利を侵害するのを防ぎ、同時に、国民の生活を積極的に下支えする法律をつくるよう義務付けるもので、国民の「基本的人権の尊重」と「平和主義」は、憲法の原則として定められていると語った。
また、種田氏は、憲法の改正手続きを紹介。衆参両院の総議員の3分の2以上の賛成を得て改正案が発議された後、国民投票で投票過半数の賛成を得て改正となるが、国会での発議から60~180日以内に国民投票が行われることから、国民が改正案の内容や、社会、将来への影響を判断するための期間が不十分である点を指摘した。加えて、発議の仕方は国会に委ねられており、個人の権利が守られるような国民にとって利益となる項目と、自由を制限するような不利益となり得る項目をセットにして、一度に賛否が問われる可能性があるといった懸念を示した。
さらに種田氏は、改めて憲法の役割に触れ、「憲法は私たち一人ひとりの幸せのためにある」と語り、憲法の価値を十分に認識する必要があると強調した。その上で、改正案が政治権力者への縛りを緩めるものになっていないか、翻って国民を縛るルールに変わっていないか、といった厳しい視点を持ち、自らの生活と結びつけながら周囲の人々と議論を深めることが重要とアドバイス。「憲法を変えることは私たちの暮らしだけでなく、私たちの子供や孫の暮らしに直結する」と述べ、将来への重要な決断を迫られているという自覚を持ってほしいと訴えた。