地球に“私”ができること WCRP/RfP日本委青年部会が公開学習会
一方、宗教界の環境問題への取り組みについて、ローマ教皇フランシスコが2015年に全世界のカトリック教会の司教にあてた回勅「ラウダート・シ」で気候変動問題に触れたことを紹介。その上で、化石燃料を使用する企業への投融資をやめる「ダイベストメント」運動では、総額約650兆円が引き揚げられたが、約3割が宗教団体によるものと説明。「共同体を持つ宗教者の影響力は強く、大きな成果を生んでいる」と語り、宗教界に期待を寄せた。
このほか、二酸化炭素の削減に高い目標を掲げる欧州連合(EU)の政策を引き合いに出し、国際社会が太陽光や風力発電といった再生可能エネルギーへの転換を図る潮流を解説。これに反し、日本が石炭火力発電所の新設を計画している現状に懸念を示し、「脱石炭の世界の流れに逆行する日本は“環境後進国”です。現状をよく知り、市民が声を上げて政治に働き掛けることが大切」と語った。
次いで、ワークショップが行われた。参加者は「環境問題」「子供・教育」「福祉・医療」など、日頃から関心を寄せている問題別にグループをつくり、それぞれの分野で実践できる環境への取り組みを議論した。「子供・教育」グループでは、「経済産業省がサイト上に設置している意見箱に、学校で気候変動に関する授業を開催することなどを提案する」といった具体的な行動目標が立てられた。
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