本会一食平和基金とJANICによるNGO組織強化大賞授賞式 アース・カンパニーが大賞 働き方の改善を評価

部門賞を取得した団体が、それぞれの組織強化の取り組みを発表

日本の国際協力NGOの組織強化の取り組みを表彰する「NGO組織強化大賞2017」の授賞式が1月31日、早稲田奉仕園スコットホール(東京・新宿区)で行われた。国際協力を行うNGO関係者を中心に70人が参加した。

主催した立正佼成会一食(いちじき)平和基金と国際協力NGOセンター(JANIC)は2015年から、NGOの組織強化を目指し、研修を通した学習機会の提供や他団体の取り組みを学ぶ情報交換会などを行う「NGO切磋琢磨応援プロジェクト」を実施している。NGOが自らの構想や任務を達成するには、事業の遂行能力の向上とともに、業務の効率化や職場環境の改善などといった組織運営能力の強化が重要となるが、それに必要な資金や人材の確保は難しいためだ。授賞式の開催は、NGOの団体同士が互いに学び合い、高め合うことを目的としている。

大賞は、事前に発表された4部門の受賞団体の中から選ばれる。当日は、部門賞を獲得したNPO法人「ADRA Japan」(経営・戦略部門)、一般社団法人「アース・カンパニー」(働き方改善部門)、認定NPO法人「テラ・ルネッサンス」(担い手育成部門)、NPO法人「フリー・ザ・チルドレン・ジャパン」(女性スタッフの登用・活躍部門)の代表者が団体の活動や組織強化の取り組みを紹介。4団体のプレゼンテーションを受け、会場の参集者が「自組織にとって最も参考となる取り組みはどれか」を選考基準に、投票を行った。

この結果、大賞を受賞したのは「アース・カンパニー」。アジア・太平洋の開発途上国の社会起業家に対し、資金調達やメディア出演、組織運営のコンサルタントを務める支援活動を展開している。

アース・カンパニーでは、女性スタッフが出産を機に育児と仕事の両立が難しくなり、仕事を辞めざるを得ない状況をなくすため、働き方を改善。菅野文美理事は、「インターネットやITツールを駆使して、事務所を持たなくてもコミュニケーションが図れる環境をつくり、働く場所を自分で選べる」「働く時間数は自分で決める」「働く時間帯は自分で決める」ことによって、スタッフの雇用に対する満足度がほぼ100%になったと報告した。

今回、「働き方改善部門」の審査員を務めた一食平和基金運営委員会事務局長の秀島くみこ氏は、アース・カンパニーの取り組みについて、「働くことと、妊娠、育児、介護を両立することは、どの団体でも共通の課題だと思います。それらの課題に対し、働き方を改善し、それぞれのライフスタイルを大事にしながら、働きがいも高めていることが評価されました」と講評した。

審査委員長から、アース・カンパニーの菅野氏(右)に賞状と副賞が手渡された

授賞式の席上、審査委員長の下澤嶽・静岡文化芸術大学文化政策学部教授から、大賞を受賞したアース・カンパニーの菅野理事に賞状と副賞が手渡された。部門賞受賞団体には、副賞10万円が贈られ、大賞団体には、組織の活動をPRする映像の製作機会も提供された。