目黒宗教者懇話会 諸宗教者が集い「世界平和の祈りと慰霊式」

目黒宗教者懇話会(立正佼成会目黒教会が加盟)などの主催による「第48回世界平和の祈りと慰霊式」が10月7日、東京・目黒区のカトリック碑文谷教会(サレジオ教会)大聖堂で行われた。本会会員を含む諸宗教関係者ら約230人が参列した。

同慰霊式は1970年、区内の交通事故死亡者数の急増に伴い、事故の撲滅を願う地域の宗教者が目黒公会堂(当時)で「交通事故犠牲者慰霊式並びに交通安全祈願推進の集い」を実施したことに始まる。この集いを契機に、目黒宗教者懇話会が発足した。

以来、月に一度、区内の宗教者や都議会、区議会議員らが集い、地域の現状や社会情勢について意見を交換する「朝粥(あさがゆ)会」などを通して親睦を深めてきた。また毎年、交通事故や自然災害、戦争の犠牲者、自殺者を追悼する式典を続け、2005年からは世界平和を祈る現在の慰霊式が催されるようになった。

当日は、佼成雅楽会による演奏で開式。キリスト教、仏教、神道、イスラーム、天理教の、それぞれの儀礼儀式により祈りを捧げた。本会目黒教会は青・壮年部員9人が登壇。灯明を捧げ、三帰依文を唱和した。

あいさつに立つサレジオ教会のロロピアナ神父

この後、本会の赤川惠一目黒教会長、樋口美作日本ムスリム協会理事、巌谷勝正目黒宗教者懇話会代表(浄土宗明顕山祐天寺住職)、サレジオ教会のアキレ・ロロピアナ神父があいさつ。ロロピアナ神父は「それぞれに祈りの形は違います。しかし、形の違いは問題ではありません。真の宗教は、世界平和への願いを同じくして、一つになることができるのです」と強調。「祈りは、平和に向けて種をまくようなものです。いつかどこかで、必ず実ると強く信じて、これからも共に種をまき続けていきましょう」と述べた。