立正佼成会 庭野日鑛会長 12月の法話から
家庭は子が育つ苗代
私の好きな言葉があります。 父は子どもの尊敬の的でありたい。
母は子どもの慈愛の座でありたい。
なぜかなら、
家庭は子どもの苗代だから。 ※1
家庭で、子供から敬われる、尊敬される父親でありたい。慈愛のこもった本当に子供を思う母親でありたい。なぜなら、家庭は子供が育つ所、「苗代」であるからという意味です。
「苗代」は稲の苗を育てる所です。同様に家庭は子供たちを育てる所であり、家庭を大事にすることが世界の平和につながっていきます。家庭という「苗代」の中で、父親の果たす役割、母親の果たす役割をきちんとさせて頂くことが開祖さまの教えのおおもとにあるのです。
(12月10日)
※1 引用元『日本の父母に』(安岡正篤著、致知出版社)
「ありがとう」と言える人間に
あらゆることが縁起の世界に貫かれています。天地万物のあらゆる関係の中で、あらゆる方々のお陰さまで、私たちは、今、生かされている――そのことに気づくと、もう感謝せざるを得ないわけです。
この縁起の教えの大切さが分かれば、私たちは自(おの)ずと感謝ができます。感謝ができない時には、「お陰さま」ということを常に振り返り、味わって、「ありがとう」と言える一人ひとりになっていきたいと思います。
とにかく家庭では「三つの実践」をしていく――家庭で朝のあいさつをする、人から呼ばれたら「ハイ」とハッキリ返事をする、履物を脱いだらそろえる。そうした実践を通して、家庭で仲良くしてまいりましょう、と申し上げてきました。
朝のあいさつも、すると気持ちがいい。人から呼ばれたら、返事をすると気持ちがいい。気持ちのいいことを日頃から実践していくと、人と人との間が仲良くなります。簡単なことではありますが、ぜひ私たちは、真剣に実践していきたいと思います。
(12月15日)