忘れられた日本人――フィリピン残留日本人二世(4) 写真・文 猪俣典弘
「一食を捧げる運動」に育てられた奨学生が支援の担い手に
戦争の憎しみを乗り越え、懺悔と慰霊が築いてきた対話と交流
立正佼成会の会員がフィリピンを訪問したのは、1973年のことでした。「第1回青年の船」が就航し、約500人の青年部員が渡航先の一つであるフィリピンの地に降り立ったのです。当時はまだ、フィリピン各地に戦争の傷痕が生々しく残っていました。日本軍によって多くの同胞を殺され、社会を破壊され、尊厳を踏みにじられたフィリピンの人々の怒りと哀しみに直面した青年たちは言葉を失ったそうです。そこから、立正佼成会の青年による「慰霊と懺悔(さんげ)」の取り組みが始まりました。
信教の自由に向けた法制度の改革を――ASEAN国会議員グループ(海外通信・バチカン支局)
東南アジア諸国連合(ASEAN)に加盟する10カ国の国会議員で構成される「人権擁護のためのASEAN国会議員グループ」がこのほど、『規制の多様性――信教と信仰の自由に関する法制度の概観』と題したレポートを発表した。ASEAN加盟国の政府に対し、「信教の自由の保障、宗教的少数派の擁護を促進し、『公共の秩序』『(社会の)調和』といった理由で基本的人権に関する規制の強要を正当化しないように」とアピールした。ローマ教皇庁外国宣教会(PIME)の国際通信社「アジアニュース」が11月19日に報じた。