本会一食 国内および国外の被災地域に緊急支援 計1700万円

9月17日、渡部支教区長が熊本県庁を訪れ、竹内副知事に面会した(熊本教会提供)
立正佼成会一食(いちじき)平和基金運営委員会(委員長=齊藤佳佑教務部長)はこのほど、日本国内や中東など国外で発生した災害や紛争の影響を受けた被災地域に対し、計1700万円の緊急支援を行った。
このうち、8月の記録的な大雨で最も被害を受けた熊本、鹿児島の両県には、計200万円の緊急拠出を決めた。これを受け、現地を包括する支教区長、教会長らによる両県への見舞金の贈呈式が行われた。
8月6日から12日にかけて降り続いた記録的な大雨により、北日本から西日本の広い地域で土砂崩れや浸水などの被害が発生。熊本県では、農地などへの甚大な浸水被害が生じた。総務省消防庁(8月21日時点)によると、家屋の損壊は全・半壊、床上・床下浸水、一部破損を含めると5000棟以上に上った。鹿児島県では1000棟以上の家屋が損壊し、後に発生した台風12号が同県本土を横断して被害を拡大させた。
9月17日、渡部江身子南九州支教区長(熊本教会長)、同教会総務部長(71)、同教務部長(58)が熊本県庁を訪問して竹内信義副知事に面会。松村加奈子同私学振興課長が同席する中、渡部支教区長が見舞金100万円(目録)を竹内副知事に手渡した。
面会の中で渡部支教区長は、本会会員が月に数回、食事を抜くなどした費用分を献金する「一食を捧げる運動」(一食運動)の意義を紹介した上で、会員宅の被害状況を伝えた。竹内副知事は、県内の広範囲で浸水によって農地や住宅などが被害を受けた様子を報告し、「会員の皆さまの思いは熊本の再生の大きな後押しになります。浄財を被災者の生活再建に役立てます」と述べた。

鹿児島教会の西教会長は24日、同県庁で塩田知事に見舞金100万円の目録を手渡した(同教会提供)
また、24日、西利晃鹿児島教会長が鹿児島県庁を訪れた。同教会総務部長(50)、同教務部長(68)、同渉外部長(72)、同壮年部長(61)が同行した。西教会長は塩田康一知事に見舞金100万円(目録)を手渡し、一食運動の精神に基づいた会員の真心からの寄付であると説明。塩田知事は、今回の大雨と台風による被害だけでなく、トカラ列島の地震や新燃岳の噴火などの災害にも対応する様子を伝えた上で、「見舞金に心から感謝申し上げるとともに、今回の大雨被害からの復興のために使わせて頂きたい」と述べた。
このほか、同基金運営委は、8月31日にアフガニスタン東部で発生した大地震と、パレスチナ・ガザ地区で続いた紛争による人道危機に対し、総額1500万円の緊急支援を行うと発表した。浄財は、アフガニスタンで支援活動を展開する認定NPO法人ジェン(JEN)、ガザ地区の人道支援活動を続ける国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)を含む4団体に寄託される(後日詳報)。





