「フォコラーレ運動の第2代会長を務めたマリア・ボーチェ女史が逝去」など海外の宗教ニュース(海外通信・バチカン支局)

2010年に本会を訪れ、庭野会長と面会したボーチェ師
フォコラーレ運動の第2代会長を務めたマリア・ボーチェ女史が逝去
2008年に逝去したフォコラーレ運動創設者のキアラ・ルービック女史の跡を継ぎ、21年まで同運動の第2代会長として世界182カ国、200万人のメンバーを指導したマリア・ボーチェ女史が6月20日、ローマ近郊のロッカ・デ・パパにあるフォコラーレ運動本部で亡くなった。87歳だった。

第9回世界宗教者平和会議世界大会( オーストリア/2013年)
訃報に接し、庭野日鑛会長、庭野光祥次代会長は23日、フォコラーレ運動のマーガレット・カラム会長宛てに弔文を送付。同日、同運動本部の国際センターで葬儀が営まれ、庭野会長の弔文が読み上げられた。この中で、庭野会長は、ボーチェ師と初めて会った時、「キアラと開祖さまの精神は、忘れることのできない、永遠のものです」と伝えられたことを回想。フォコラーレ運動と立正佼成会が今日まで交流を重ねて、互いの絆を深められたのは、「そのお言葉の如く歩んでこられたボーチェ様がいらっしゃったからこそ」と述べ、感謝と哀悼の誠を捧げた。
光祥次代会長は、ボーチェ師が「生きたキアラの精神」との出会いを呼びかけ、メッセージを発信し続けたことに敬意を表明。「(ボーチェ師の)温かい笑顔と平和への献身は、これからも私たちに大きな力を与え続けてくださると信じています」と述べ、これからも同運動と本会が培ってきた慈悲と愛の旅路を共に歩むことを誓願した。
ボーチェ師は1959年に同運動に入り、神学と教会法を修得。その後、教会一致運動(エキュメニズム)と諸宗教対話活動に取り組み、キリスト教諸教会やイスラームとの対話に貢献した。キアラ師の最も緊密な協力者の一人で、2008年3月にキアラ師が他界した後、同年7月に第2代会長に就任した。
立正佼成会と同運動は、1970年代に庭野日敬開祖とキアラ師が交流して以来、対話、親交を深め、世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)などを通じて協力関係を築いてきた。2010年には、ボーチェ師が本会を訪れ、大聖堂での「釈迦牟尼仏ご命日(布薩=ふさつ=の日)」式典の席上でスピーチ。「教えの実践を通してその精神を周囲に伝えている」「在家の運動体」など本会と同運動の共通点を示し、共感、相互理解を基に「私たちは仏教とキリスト教を結ぶ懸け橋になれるでしょう」と語った。