庭野会長の1月

談笑する庭野会長とティック・タム・チー師

大恩寺(ベトナム寺院)のティック・タム・チー住職、新潟・十日町市の池田克也副市長、日蓮宗波木井山円実寺(山梨)の長谷川喜章住職の3人が1月中に来会、立正佼成会の法輪閣で庭野日鑛会長と懇談しました。それぞれの懇談の様子を紹介します。

1月15日

「第2回庭野平和賞奨励賞」を受賞した大恩寺(ベトナム寺院)住職のティック・タム・チー師(一般社団法人在日ベトナム仏教信者会会長)が本会を訪れ、法輪閣で庭野日鑛会長と懇談した。庭野平和財団の庭野浩士理事長、本会の和田惠久巳総務部長らが同席した。

タム・チー師は、1978年にベトナムで生まれた。7歳で得度し、仏教学を学ぶため、2001年に来日。大学院を修了後、浄土宗の寺院にて修行した。その後、埼玉・本庄市に開山した自坊・大恩寺で困窮する在日ベトナム人に対する食料配布などの生活支援に加え、国内で亡くなったベトナム人の葬儀や葬送、念仏を通じた精神的なサポートに尽力。こうした功績を理由に、昨年、同賞に選ばれた。日本での大学院生時代に知った庭野日敬開祖の教えに共鳴した経験から、受賞をきっかけに大聖堂への参拝を希望したため、初訪問が実現した。

当日、タム・チー師は、大聖堂の「釈迦牟尼仏ご命日(布薩=ふさつ=の日)」式典に参列後、法輪閣で庭野会長と懇談した。懇談では、東日本大震災をきっかけに在日ベトナム人への支援活動を始めたこと、コロナ禍の3年間に失業などで厳しい生活を送る人々をシェルターに受け入れてきたことなどを詳述。また、庭野会長が式典の法話の中で触れた「菩薩行」のように、ベトナムの仏教信者も法華経の精神を大事にしながら、困窮している人に手を差し伸べていると話した。さらに、互いの農村での生活体験に話が及ぶと、タム・チー師が「共通していますね」と話し、庭野会長とほほ笑み合った。

このほか、タム・チー師が、東京に新たに開山する「東京大恩寺」で実施予定の支援活動に触れながら、「法要の時にベトナム人の信者さんを連れて、大聖堂にお参りしたいと思います」と述べ、今後も交流を深めていくことに期待を寄せた。

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