紛争続く南スーダンからの難民に支援 本会一食平和基金

南スーダンからウガンダに逃れた難民

南スーダンの紛争の長期化で、同国から隣国のウガンダに逃れた難民への援助に対し、立正佼成会一食(いちじき)平和基金運営委員会は4月22日、200万円の拠出を決定した。現地での救援活動を担う国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に寄託される。

南スーダンでは、2011年の独立から2年後に紛争が勃発。誘拐やレイプも横行するなど国内の治安が急速に悪化するとともに、深刻な食糧危機に見舞われた。

これまで160万人以上が難民となり、その半数がウガンダに逃れた。難民の生活状況は厳しく、特にその6割を占める子供の多くが、保護された時点で重度の栄養失調状態に陥っているという。

ウガンダ政府は、自国の貧困問題に対応しつつ、多くの難民を受け入れ、難民の社会統合プログラムを策定し、支援を行ってきた。しかし、昨今の難民急増は、受け入れの許容範囲を超えている。

こうした切迫した状況に対し、フィリッポ・グランディ国連難民高等弁務官は、国際社会に支援の協力を求める声明を発表した。これを受け、本会一食平和基金運営委員会は、UNHCRへの協力を決定した。

UNHCRでは今後、難民への食糧支援や当面の生活費の給付のほか、仮設シェルター、生活必需品の提供を行う。希望者には職業訓練なども実施する。また、子供の治療や教育施設の設置などを進める予定だ。同運営委の「一食を捧げる運動」による浄財は、UNHCRのこれらの活動に役立てられる。

ウガンダ北部のアルーア地区にあるインペリのレセプションセンターで食糧配布を受ける南スーダン難民