新宗連青年会「ユースフォーラム」 名取市震災メモリアル公園で慰霊式典を挙行

フォーラムの最後には、名取市震災メモリアル公園で慰霊式典を行った(「Zoom」の画面)

『それでも いまを 生きる――be with you』をテーマに、新日本宗教青年会連盟(新宗連青年会)の「ユースフォーラム2022」が7月3日、東日本大震災の被災地である宮城・名取市からのライブ配信を交え、オンラインで開催された。立正佼成会を含む加盟6教団から約70人が参加した。

同フォーラムは、加盟教団の青年が集う「出会い・啓発・学習」の場として年に1回行われている。今回のテーマは同青年会東北連盟が立案。東日本大震災から11年が経過し、各地で災害が頻発する状況を踏まえ、改めて同震災について学び、信仰を基とした人生をいかに歩むかを考える機会とした。

当日は、名取市の中でも甚大な被害を受けた閖上(ゆりあげ)地区の閖上公民館と、名取市震災メモリアル公園の2カ所を拠点に配信。フォーラムの冒頭では、11年前に被災した青年4人による「震災体験の語り」が行われ、本会からは福島教会の男性会員(48)と平教会の男性会員(44)が発表した。この中で福島教会会員は、震災後、福島県の職員として復興事業に取り組んできた日々を述懐。困難な課題が山積し、つらい気持ちが湧く時も多いが、教えに照らして考えることで、何げない日常の有り難さや、多くの人の支えで生かされている自分に気づいた体験を語った。「どんなことも自分に必要なことと受けとめ、感謝して前向きに対応していく」と誓願した。

続いて、参加者はグループに分かれ、震災体験を聞いた感想などを語り合った。

最後に、名取市震災メモリアル公園で慰霊式典を挙行。同青年会の宮本泰克委員長(妙智會教団事務局長)が「追悼並びに復興祈願文」を奏上し、オンライン参加者を含む全員で黙とうを捧げた。あいさつに立った同市の山田司郎市長は、発災時からの新宗連の支援に謝意を表し、今後も被災者の「心の復興」に力を注いでいくと述べた。