庭野会長 「朔日参り(布薩の日)」式典で法話 感謝の心がけを大切に
2月1日、立正佼成会の「朔日(ついたち)参り(布薩=ふさつ=の日)」式典が東京・杉並区の大聖堂で行われ、庭野日鑛会長が法話を述べた。式典の模様は、インターネットを通じて全国の会員にライブ配信された。
式典では庭野光祥次代会長を導師に読経供養が行われた後、北教会主任(66)が体験説法に立った。
主任は、昨年、「会員教育Ⅲ」に参加し、地区のAさんと触れ合った体験を詳述。心を通わせることが難しいと感じても、思いやりを持って触れ合いを重ねることで変化が生じること、さらに多面的なものの見方で小さな変化に気づいて喜びとしていく大切さを学んだことを述懐した。
家庭でも固定観念をなくして家族と触れ合うことで、日頃から支えてくれる家族の温かさに気づき、感謝できた喜びを発表。自分を信仰の縁につないでくれた両親に感謝するとともに、信仰のバトンを子供たちにつなげられるよう、サンガ(教えの仲間)に寄り添いながら精進することを誓った。
法話に立った庭野会長は、人間は学ぶことで仏の心が得られるのではなく、種から芽が出るように、人間に元来具(そな)わっている仏性が学びを契機として芽を出すのだと説示。二宮尊徳の「おのが子を 恵む心を 法(のり)とせば 学ばずとても 道に至らん」という道歌を紹介し、わが子を慈しむような人間本来の慈悲心を発揮して人のためになることが大切と述べた。
また、「願わくは此(こ)の功德を以(もっ)て 普(あまね)く一切に及ぼし 我等(われら)と衆生と 皆共に佛道を成(じょう)ぜん」という「普回向」は、菩薩の精神を簡明に表していると明示。「全ての衆生と共に成仏したい」という心で精進していくことが大事と説いた。
さらに、健康とは「健体康心」――体が健やかで心が康(やす)らかなことと説明。当たり前のことが有り難いと思えること、大自然をはじめあらゆるものに生かされていると気づくことで康らかな心に近づき、体に良い影響を与えるとして、日頃の感謝の心がけが大事になると教示した。