大分教会、山形県下3教会 宗教者懇話会活発に 共に平和の祈り捧げ

式典では、世界平和の実現に向けた宗教者の協力を確認する「誓いの言葉」を全員で唱和した

立正佼成会大分教会が加盟する大分宗教者懇話会の「第7回世界平和の祈り」が10月5日、同教会道場で開催された。同教会を含め伝統仏教、キリスト教など6団体の信徒214人が参加した。

同懇話会は2010年、諸宗教者が互いに協力して平和な社会をつくることを目的に設立された。『宗教協力』『いのちの尊厳』などをテーマにした講演会のほか、東日本大震災をはじめとする災害の犠牲者を慰霊する式典などを行ってきた。

当日は、天台宗の法螺貝(ほらがい)吹奏で開式。東日本大震災の被災者による証言、世界各地の紛争で苦しむ人々の声などをまとめた映像が上映された。

次いで、同教会学生部の女性2人が、教会の平和学習に参加した感想を発表した。この中で、女性の一人(17)は、これまで、広島、長崎、鹿児島、沖縄での平和学習を通じ、第二次世界大戦の歴史を学び、今春には本部の「全国高校生トップリーダー教育(アジア高校生の翼)」でフィリピンを訪れたことを報告。旧日本軍が捕虜に「死の行進」を強制したことなどを知り、戦争の加害についても考えるようになったと詳述し、「二度と戦争を起こさないよう、未来を担う若者こそが歴史に興味を持ち、学び、語り継いでいく必要があります」と語った。

カトリック大分教会の信徒による賛美歌の斉唱、各宗派の青年15人による献灯献鶴、同懇話会の代表役員6人による献花に続き、本会の儀礼儀式により、参集者全員で、全ての戦争犠牲者、災害犠牲者に慰霊と鎮魂の祈りが捧げられた。

この後、落語家で天台宗僧侶の露の団姫(まるこ)さんが講演。キリスト教の信仰を持つ夫との生活などに触れ、信仰の違いよりも、信仰心があるという互いの共通点に目を向け、協力し合うことが大事と語った。

式典後、同懇話会の稙田惠秀会長(天台宗霊山寺住職)は、「今年は青年たちの出席が多く見られました。信仰を持つ者同士が違いを尊重し、手をとり合って、平和を共にかみしめる活動を次の世代に継承していきたいと思います」と語った。

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