光祥次代会長 インドを訪問し青年らと交流 M・アラム博士と庭野開祖の絆を継承
庭野光祥次代会長はじめ根本昌廣時務部主席、和田惠久巳総務部副部長(国際宗教協力専任部長)ら17人で構成される立正佼成会の使節団が10月7日から11日まで、インド・タミルナードゥ州コインバトールのシャンティ・アシュラム本部などを訪れた。一行は、シャンティ・アシュラムのプログラムを視察、現地の青年とも交流した。
シャンティ・アシュラムは「教育による平和建設」の意。M(ムトクマラスワミー)・アラム博士(1995年に第12回庭野平和賞を受賞)がマハトマ・ガンジーの「非暴力」の精神を受け継ぎ、86年に創設した運動体で、識字教育や平和教育、開発、人権、環境、女性のエンパワーメントなどの問題に草の根レベルで取り組んでいる。現在の会長は、M・アラム博士の娘のヴィヌ・アラム博士。光祥次代会長と共に世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)の国際共同議長、「アブドッラー国王宗教・文化間対話のための国際センター」(KAICIID)の理事を務めている。
今年は、ガンジー生誕150年に当たることから、シャンティ・アシュラムではガンジー像を建立。8日、同本部で除幕式が行われた。式典では、光祥次代会長、シュリ・S・P・ヴェルマニ・同州政府地域開発のための名誉大臣らがスピーチを行った。
この中で、光祥次代会長は、庭野日敬開祖がガンジーの非暴力主義を、平和のための具体的な行動の最も良きモデルとしていたことを紹介。M・アラム博士と庭野開祖の信頼関係が、今日のヴィヌ・アラム博士と光祥次代会長の間に引き継がれていることなどを語った。そして、「世界は今また分断を深め、自国中心主義が蔓延(まんえん)しています。このような時代だからこそ、他者のために奉仕する青年を育てることに力を尽くしてきたシャンティ・アシュラムと立正佼成会、インドと日本の私たちが、これからもこの信頼の歴史の輪を広げていきたいと心から願っています」とスピーチを結んだ。
この後、一行はヒンドゥー教のペルル・パテスワラー寺院を参拝した。
9日には、チャーバディプル村を訪れ、農村の女性の起業を支援するビジネスプログラムを視察。パンチャイアット・ユニオン中学校では、貯金箱に蓄えたお金を、社会のために役立て、子供同士が支え合う運動などについても説明を受けた。引き続き、一行は5グループに分かれて現地の家庭を訪問し、生活に息づく文化や信仰に触れた。
同日夕には、スリクリシュナ芸術科学大学で「青年との平和のための世代間対話」が行われた。さまざまな踊りが披露され、子供たちによる各宗教の祈りが捧げられた。本会使節団が、青年ネットワークグループを中心に発表を行い、日本の国情を分析しながら少年部、学生部の活動と平和活動を紹介。また、光祥次代会長が、インドの青少年の質問に答えるコーナーも設けられた。
一行は10日、ジャイナ教のシャンケシュワル・パルシュワナート寺院を参拝。その後、3歳から5歳までの子供たちが学ぶ幼稚園「平和子供センター」を訪問し、教育、健康、栄養などに関するプログラムを見学した。クマラグル工科大学では、生物学的多様性を尊重した植樹プログラム「アヒムサ・バナム」のセレモニーに出席。光祥次代会長がヴィヌ・アラム博士らと共に、植樹を行った。