フクシマコミュニティづくりPJの集い 現状から100年後の未来を構想する
東日本大震災の復興支援として、世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)日本委員会は2014年から県内の地域活性化、被災者の心のケアなどの事業に取り組む団体をサポートする「フクシマコミュニティづくり支援プロジェクト」を行っている。9月26日、その「プロジェクトの集い」が福島・郡山市のビッグパレットふくしまで開催された。これまでの助成先から38団体の関係者約80人が参加した。
集いでは、同日本委震災復興タスクフォースの責任者である黒住教の黒住宗道教主の開会挨拶に続き、『被災後8年目――現状と課題、そして未来へ!』をテーマにNPO法人「みんぷく」の高梨幸司・チーフスーパーバイザーが講演に立った。同「みんぷく」は、国の支援を受けて福島県が実施する「生活拠点コミュニティ形成事業」の受託事業者として、復興公営住宅を中心に、被災者の生活拠点となるコミュニティづくりに努めている。
高梨氏は、被災者や避難者が暮らす復興公営住宅には、さまざまな地域から人々が身を寄せ、入居時期も違うため、コミュニティ形成が難しいと指摘。「みんぷく」では、阪神・淡路大震災後の対応を参考に、入居の決まった人に対して、引っ越し前から住民との交流会やイベントを実施し、関係づくりを支援していると説明した。
一方、課題として、公営住宅内での自治組織を運営する必要があるものの、住民の交流が乏しいために、担当者の負担が大きく、担い手が不足していることを挙げた。これから相談窓口を設け、住民の要望を聞きながら課題の改善に努めると述べた。