世界中の母と子を支え 40年目を迎えた本会「一食ユニセフ募金」

WCRP/RfP国際委員会と連携も

暴力的な通過儀礼から子どもたちを守るための取り組み(2011年、ケニア)

90年代、アフリカや東南アジアなどで紛争が頻発。この影響により2010年頃には、少年兵にされた子どもや性的搾取を受けた女児が約25万人に上った。

ユニセフは、そのような事態の改善に向け、地域の平和を前提とした子どもの保護が重要と判断。諸宗教対話や協力を基に平和構築に取り組む世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)国際委員会と連携し、09年からフィリピン・ミンダナオ島で紛争時やその後の子どもの保護に関する事業を開始した。後にリベリアやケニアでも同様の事業が行われた。

持続可能な支援に注力

現在、ユニセフでは国連の「持続可能な開発目標」(SDGs)に基づき、子どもに優しい社会を実現し、持続していける事業の推進に努めている。

リベリアでは、内戦後の暴力から子どもを保護し、14年に流行したエボラ出血熱の感染を予防するため、現地の宗教者を通した啓発活動を展開。シエラレオネでは、エボラ出血熱への対応のほか、子どもの健やかな成長に向けた水衛生の改善指導や、ポリオの予防接種促進事業にも取り組んでいる。

また、グアテマラの5歳未満児の慢性的な栄養不良の改善に向け、ユニセフは、出生前から2歳までの1000日間における母子の栄養習慣改善と母乳育児を推進。こうした取り組みに募金の浄財が役立てられている。

一食ユニセフ募金

「一食を捧げる運動」の精神を一人でも多くの市民に理解してもらうため、世界の人々の平和、幸せを願って行動する仲間を増やしていきたいとの願いをもとに行われている。ユニセフと本会のパートナーシップ事業は、紛争や貧困に苦しむ子どもたちを守るため国際児童年にあたる1979年からスタートした。これまでに街頭募金やチャリティーバザーなどさまざまな活動の中で市民から寄せられた浄財が支援に充てられてきた。現在は、リベリア、シエラレオネ、グアテマラの3カ国で、母親や子どもたちのこころとからだに栄養を注ぐプロジェクトが展開されている。



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