庭野平和財団 平成29年度活動助成先(前期)を発表 8団体に計497万円を支援
庭野平和財団はこのほど、平成29年度前期の活動助成先を発表した。国内外から413件の申請があり、審査の結果、平和・共生に取り組む8団体に計497万1488円(1ドル=112円換算)の支援が決まった。
同助成は、宗教的精神を基盤に平和・共生社会の実現に取り組む個人や団体を支援するもの。教育や開発協力、人権擁護などの社会活動のほか、「地域で展開される草の根活動」が助成の対象となる。実施は年2回。助成金は「一食(いちじき)を捧げる運動」の浄財が充てられている。
8団体の中で、「アマス・ガーナ」は、ガーナ・北ナヌンバ郡を拠点に、紛争解決と平和構築に寄与する人材を育成している。庭野平和財団が助成する「青年平和大使によるフォーラム」では、郡内20の学校から「青年平和大使」を募り、武力衝突の発生メカニズムと、その予防や解決の方法に関する研修を実施する。
一方、「キスム郡地域開発支援協会」は、女性の人権問題に取り組むケニアの住民組織。衝突や混乱が予想される8月の国政選挙に向け、地域の女性たちにアドボカシー(権利擁護)トレーニングを行い、選挙期間中の女性に対する差別、暴力を防ぐ事業を展開する。
また、日本の認定NPO法人「シェア=国際保健協力市民の会」は、1983年に結成された保健医療専門の団体で、アジア、アフリカで妊産婦や子供の健康増進を図る活動に取り組む。助成金は、下痢や肺炎による子供の死亡例の多い東ティモールで、病気を予防するための正しい知識や習慣を身につける学校保健教育の普及に役立てられる。