「ベネズエラの主権と国際法の遵守を――教皇とWCCがトランプ大統領に要請」など海外の宗教ニュース(海外通信・バチカン支局)

宗教、外交と対話の接点を求めて――KAICIIDが国際会議

「アブドッラー国王宗教・文化間対話のための国際センター」(KAICIID)、「バチカン諸宗教対話省」「欧州イスラーム教指導者評議会」は昨年12月19日、バチカンに隣接するアウグスティアーヌム国際会議場で、『宗教と外交』と題する国際会議を共催した。バチカンの公式ニュースサイトである「バチカンニュース」が同日に伝えた。

国際会議の目的は、地政学的な緊張、不安定、分断が高まる世界情勢の中で、諸宗教間における地方・国際レベルでの新しい連帯を模索すること。KAICIIDのアントニオ・デ・アルメイダ=レベイロ副事務総長は、「現在の国際状況に欠けているのは、他者を真に尊重していく文化だ。諸宗教指導者が結束して、政治指導者に対話の促進を訴える必要性がある。国際状況が回帰できない時点に到達するのを回避しなければならず、(諸宗教者にとっての)急務となっている」とアピールした。

また、多くの紛争や新しい緊張が宗教的な動機によって正当化されると同時に、諸宗教間の連帯が強まっていくという新たな黎明(れいめい)の時にあって、「国際政治の責任者や決断者たちが、現代世界の複雑な政治的、経済的、文化的な挑戦に応えていくために、宗教や信仰伝統の中に存在する思考、洞察力、叡智(えいち)の深さから良い影響を受けることができると確信している」との分析を参加者たちと共有した。

「欧州ラビ会議」(ユダヤ教)のエリメレク・ヴァンゼッタ師(スイス・バーゼルのラビ長)は、「対話に従事する諸宗教指導者たちは、われわれを分断させる要素よりも共有する要素の方が多いと確信している」と語る一方で、「その確信を政治家たちは恐れている」と言明し、「一致のある所では、(相手を)征服、道具化する余地が無くなるからだ」と理由を述べた。

「欧州イスラーム教指導者評議会」のヤヒヤ・パッラヴィチーニ師(イマーム=指導者)は、欧州大陸において少数派であるイスラームとユダヤ教が、「調停と友愛の役割を果たしていかなければならない」と主張。「諸宗教外交となって実現されていく人類の友愛は、人の心を平和にし、相互尊重と理解を起点として平和への道を開拓していく」と伝えた。

KAICIIDはポルトガルに国際事務局を置く諸宗教対話組織で、立正佼成会の庭野光祥次代会長が理事を務めている。
(宮平宏・本紙バチカン支局長)