一食 パレスチナ・ガザ地区とレバノンに計600万円の緊急支援

2024年のレバノンでの紛争中、UNRWAの緊急避難所であるシブリン訓練センター(南部)とナハル・エル・バラード難民キャンプの学校(北部)で、心理社会的支援と一次医療を提供 © 2024 UNRWA photo by Maysoun Mustafa

パレスチナ・ガザ地区で長引く戦闘による人道危機と、イスラエル軍との緊張関係にあるレバノンで避難を強いられている難民に対し、本会一食平和基金運営委員会(委員長=齊藤佳佑教務部長)はこのほど、合わせて600万円の緊急支援を行った。浄財はガザ地区、レバノンの両地域で人道支援活動にあたる、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)に寄託された。

ガザ地区では、一昨年10月以降、イスラエル軍による激しい空爆や地上侵攻が続き、避難所や病院、学校なども被害が相次いでいる。エジプトとの境界沿いに広がる緩衝地帯「フィラデルフィ回廊」が制圧され、支援物資の搬入拠点であった「ラファ検問所」も閉鎖された。国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、これまでに死者は4万6000人を超え、子どもを含む多くの住民が犠牲になっている。現在、約190万人が避難生活を強いられている。

今年に入り、停戦に向けた交渉が行われていたが、3月18日に再びイスラエル軍によるガザ地区への大規模空爆が行われ、600人を超える死傷者が出た。電力などの供給が止められ、水や食料の搬入も中止されるなど、人道状況はさらに悪化している。

一方、今年1月、パレスチナにおけるUNRWAの活動を禁止するイスラエルの法律が施行され、支援活動や運営に重大な影響が出ている。UNRWAでは法律の施行後もガザ地区やヨルダン川西岸地区での支援活動を続けているが、イスラエル側との調整が困難になったことで、現地で活動する職員の拘束や死傷者が出るなどしている。支援物資確保も懸念されている。

先行きの見えない状況の中にありながら、UNRWAは一食平和基金運営委から寄託された浄財300万円を活用し、ガザ地区の住民への食料支援に取り組むほか、毛布や衣類、雨よけ用の防水シートなど物資の提供を行っている。

また、イスラエルと国境を接するレバノンでも、同国の武装組織とイスラエル軍が衝突。首都ベイルートを含む複数の地域が空爆を受け、昨年10月以降、レバノン保健省によると、3200人以上の死者、1万4000人以上の負傷者が報告されている。さらに、子どもを含む20万人以上が国内外に避難している。

避難所で生活するパレスチナ難民の母子© 2024 UNRWA photo by Maysoun Mustafa

こうした実情を踏まえ、同運営委は、レバノンで長年にわたりパレスチナ難民を対象とする「看護師養成事業」を一食平和基金からの助成を得て展開するUNRWAに300万円を拠出。同国内のUNRWA管理下にある避難所に避難する約1万人の難民、シリアに避難する約5000人の難民の人道危機に対応するため、食料や医療支援に充てられている。