宮崎教会 「飫肥城下まつり」に参加 思いつながる行進

宮崎教会は、『みんなが主役! 絆 深めて笑顔満開』をテーマに、万灯やマトイなどの隊列で観覧者を魅了した。延岡教会の青年部員らもマトイに参加した

万灯やマトイの隊列が飫肥(おび=宮崎・日南市)の風情ある街並みを勇壮に行進する――10月20日、立正佼成会宮崎教会は同市で行われた「飫肥城下まつり」に参加した。

同まつりは、日南市の秋の風物詩。宮崎教会は38年ほど前から、地域とのつながりを大切にしたいと願い参加してきた。今回の行進は、コロナ禍の影響で5年ぶり。万灯やマトイの責任者の全員が初就任という中、サンガ(教えの仲間)の絆を強くしたのは、万灯の衣装に関する話し合いだったという。

当初は、新しいものを取り入れたいという万灯責任者の壮年部長(66)の意見に対し、皆が発言に躊躇(ちゅうちょ)していた。しかし、実行委員の一人であるNさん(54)が〈思っていることを伝え合わなければ何も変わらない〉と思い、率直な意見を繰り返し伝えると、他のメンバーも自身の胸の内を話し始めた。白熱した議論を続けるうち、全員で協力して参加したいという一体感が生まれた。

「素直な気持ちを伝えることで、腹を割って話し合う大切さに気づけました。衣装の変更は、再始動するために必要なことであったと感じます」とNさんは話した。

本番の舞台へ向かう青年部員たち

マトイには、延岡教会の青年部員らも応援に加わった。宮崎教会の支部長が、延岡教会の青年男子部長(26)に声をかけたことがきっかけだ。青年男子部長は、6年前に母親を亡くした時、当時所属していた宮崎教会のサンガに親身に寄り添ってもらった。以来、心を寄せ続けてくれることに恩返しをしたいと、自身も友人の手をとり一緒に参加した。

青年男子部長は、「支部の皆さんには感謝しかありません。また一緒にまつりに出られることを有り難く思っています。延岡教会でいつかマトイができるよう親交を深めていきたい」と語った。
 
当日は、121人の会員が宮崎教会日南道場に参集。行進直前に万灯の柳を支える中心部分が折れるハプニングがあったが、皆で話し合い、この日のためにと支え続けてくれた人たちの思いを胸に刻み、万灯に柳と花をつけない形で行進した。活気が溢(あふ)れる隊列に観覧者は笑顔を向けた。

日南道場で出発式が行われ、読経供養を厳修した

実行委員長を務めた支部長(66)は、「全員の思いが合わさった素晴らしい行進でした。5年ぶりの参加で、会員それぞれが持ち味を発揮して絆を強めることができました」と話した。