「WCCが被団協のノーベル平和賞受賞に歓迎のメッセージ」など海外の宗教ニュース(海外通信・バチカン支局)

教皇特使がロシア外相と懇談

ウクライナ和平についての教皇特使を務めるマテオ・ズッピ枢機卿(イタリア・カトリック司教会議議長)が10月14日、ロシアのラブロフ外相と「ウクライナ戦争における人道分野における協力や、その他の国際問題」について懇談した。ロシアの外務省が同日、「バチカンとロシアの関係が建設的な発展を遂げた」とのコメントと共に公表した。「バチカンニュース」も同日、ズッピ枢機卿のモスクワ訪問について報道したが、ロシア外相との懇談内容については明らかにしていない。

ウクライナのゼレンスキー大統領は11日、バチカンを訪問し、教皇フランシスコと「ウクライナ戦争の現状、同国での人道状況、ウクライナにとって正義にかなった和平をもたらす終戦への道」について懇談していた。「ウクライナにとって正義にかなった和平」ということから、両指導者がゼレンスキー大統領の主張する「勝利計画」について話し合った可能性も推察される。教皇特使のモスクワ訪問は、ゼレンスキー大統領が「勝利計画」なるものを立てて、ウクライナ戦争の終結に向かって歩み始めたのを受けて、バチカンの平和外交が再始動したことを告げているように考えられる。