カトリック東京大司教が教皇により枢機卿に任命(海外通信・バチカン支局)
カトリック東京大司教が教皇により枢機卿に任命
ローマ教皇フランシスコは10月6日、バチカン広場での日曜日恒例の正午の祈りで、「21人の新枢機卿を任命し、12月8日に叙任式を挙行する」と公表し、新任枢機卿の名を読み上げた。日本のカトリック教会からは、国連の救援機関に次ぐ世界最大規模の民間救援活動団体「国際カリタス」の総裁を務める、東京大司教区の菊地功大司教(神言会、世界宗教者平和会議=WCRP/RfP=日本委員会評議員)が選ばれた。
日本人で7人目の枢機卿となる菊地大司教は現在、バチカンで開催されている「世界司教会議」に出席。同大司教は、神父であった頃に、アフリカ大陸で宣教活動や「カリタス」を通して救援活動を展開した経歴を持つ。現教皇のカトリック教会指導方針である「布教のために外に出ていく教会」「貧者の選択」の精神を象徴する聖職者でもある。
今回の任命で日本人の枢機卿は大阪大司教区の前田万葉枢機卿と2人となる。両枢機卿は共に80歳未満であり、コンクラーベ(教皇選挙)での投票権を有する。このほか、アジアのカトリック教会からは、フィリピン、インドネシアの司教が新枢機卿に任命された。
(宮平宏・本紙バチカン支局長)