芳澍女学院創立30周年 庭野会長迎え記念式典開催

セレニティホールで行われた記念式典。中村校長がリバイバルプランを発表した

芳澍女学院情報国際専門学校(中村記子校長、東京・杉並区)が今年、創立30周年を迎えた。9月22日、セレニティホールで記念式典が挙行され、創立者である立正佼成会の庭野日鑛会長が臨席した。

当日の様子(クリックして動画再生)

同校は、「仏教精神に基づく悲智円満な全人教育」を建学の精神に、自己の成長と社会に貢献できる人間の育成を目指し、平成6年に創設された。学林女子専修科を前身とし、全寮制の人間教育に取り組むとともに、情報秘書科、国際英語科の専門課程を通して高い専門性を身につけるための教育を行っている。これまでに1300人以上が卒業し、同校で培った人間性や専門スキルを生かして、教員や保育士、マスコミ関係、国際機関などさまざまな分野で活躍している。

同校の卒業生らが再結集した「芳澍ピースアンサンブル」による演奏で開幕した記念式典。会場には、教団役職者や学校関係者、在校生ら200人(オンライン参加含む)を超える参加者が集った。学校の30年間の歩みを振り返るスライド上映に続き、卒業生を代表して15期生の女性会員(38)=長岡教会青年婦人部長、教職員を代表して教務課長の男性会員(58)=三郷教会=が体験説法を行った。

この中で女性会員は、芳澍での2年間は、過去の苦しみも自分のダメな面も、「私らしくマルと見ることを教えてくれた」と述懐。正直でいられる今の自分が「愛おしい」と語り、そんな自分に見える世界を味わっていくと決意した。

また、教員歴30年の男性会員は、学校が変化の渦中にあることへの葛藤を吐露しつつ、自分にできることを精いっぱい実行していくと誓った。

続いて、中村校長があいさつに立った。中村校長は、多くの支えの中で同校が節目を迎えられたことに謝意を表した上で、ここ数年の入学者の減少を報告。同校が学校法人として今後も法華経を基に人間教育を行っていくためには、時代に沿った変革が重要であると述べ、通学生の受け入れを開始するといった「リバイバルプラン」を発表した。

次いで、在校生・卒業生企画「yоuは芳澍のどこが好き?」が行われた。はじめに、在校生が学校生活で感じる魅力を紹介。「飲料水が飲み放題」「メンタル強化」などの個性的なものから、「今までにない出会いがある」「自分を発見できる」といった王道まで、多様な声が上がった。また、会場やオンラインで参加する卒業生にもマイクが向けられ、同校で出会った友人についての意見が出た。

在校生らが作成した30周年記念バッジを胸に、「お言葉」を述べる庭野会長

この後、「お言葉」に立った庭野会長は、周年記念誌に寄せたメッセージを踏まえ、創立の願いに言及。女性としての生き方とともに仏教精神を学び、「尊敬される一人ひとりになってほしい」と芳澍生に呼びかけた。

その上で、祝いの席の定番料理として「エビ」が使われる理由について紹介。エビは生きている限り脱皮を繰り返すことから、永遠の若さや柔軟性、成長のシンボルと言われていると伝え、時代とともに同校も変化の時を迎えているが、エビに倣い、「今までのことにとらわれず、皆さんと一緒に新たな芳澍をつくっていきたいと思います」と語った。

最後に、学校法人佼成学林の庭野浩士理事長(選名・統弘)が謝辞を述べた。