スリランカでACRP執行委員会 次回大会の開催国はシンガポールに決定
アジア宗教者平和会議(ACRP)の執行委員会が5月28日から30日まで、スリランカ・カルタラ県内のホテルで開催された。オンラインを含め、18カ国から73人が参加。本会から、ACRPの國富敬二監事(徳島教会長)、篠原祥哲事務総長(世界宗教者平和会議=WCRP/RfP=日本委員会事務局長)、神谷昌道シニアアドバイザーらが出席した。
執行委員会では、ACRPが進める「フラッグシップ・プロジェクト(重点実施事業)」をはじめ、2021年の第9回大会で決定した行動計画の活動報告や進捗(しんちょく)、次回大会の開催に関する協議などが行われた。
この中で、第10回大会については、シンガポール委員会などが大会の受け入れを表明。審議の結果、諸宗教ネットワークの協力や同国政府からの支援が見込めること、実施予定である26年がシンガポールでの第1回大会から50年の節目であることなどから、同国で2回目の開催が決定した。
各国委員会の報告では、ACRPの行動計画に沿った取り組みについて、各国の執行委員および女性・青年代表が報告。また、バングラデシュ、インド、ネパール、パキスタン代表などが、ユニセフとWCRP/RfPが設立した事業「子ども、家族、コミュニティのための宗教と前向きな行動変容」(FPCC)イニシアチブの進捗状況を報告し、コロナ禍を経て初となる、子どもに対する暴力の撲滅や健康改善などに関する取り組みを展開できたと語った。
また、30日には、参加者がコロンボに移動し、『経済的エンパワーメントを通じての平和実現における宗教の役割』をテーマにピースフォーラムを開催。宗教コミュニティーが、平和と調和の社会を実現するため、経済的視点に加えて、政治、福祉、教育の取り組みに積極的に関わっていく大切さなどが確認された。
このほか、ACRPの内部組織であるアジアトラスティーの会合も、ACRPの財政基盤の強化に向けて、初めて行われた。