聖エジディオ共同体本部を光祥次代会長が訪問 青年部員はボランティア活動(動画あり)
フォコラーレ運動の主催による「諸宗教の集い」に参加するためイタリアを訪れていた立正佼成会の青年部員と学林生14人は5月31日、ローマ市内の聖エジディオ共同体本部を訪れた。
一行は、同共同体スタッフの案内で施設を見学した後、2班に分かれ、生活困窮者を対象としたシェルターの見学や炊き出しボランティアに臨んだ。
「炊き出しで一番大事なのは、訪れてくれた人と友情を築き、家族のような関係になること。食事を配るだけではなく、目を見てあいさつをして、相手の名前を覚えて……。時間をかけてじっくりと育んでいくの」。炊き出しボランティアに参加した青年部員9人は、同共同体メンバーのアガタ・ミグリアッチョ氏の言葉に、真剣に耳を傾けた。説明を受けた青年部員たちは、同共同体のメンバーに導かれながら約1時間、テーブルメイクや食事の配膳などを行った。
ボランティアを開始してしばらくは、緊張した表情を浮かべる青年たちだったが、次第に、あちらこちらで明るい声が聞こえてきた。「Giapponese?(日本人?)」と尋ねられると、「Si!(はい!)」と笑顔で応え、腰をかがめたり、立ち膝になったりして、椅子に座って食事をする相手と目線を合わせて会話する姿があった。
京都教会の学生部員(21)は、「炊き出しに来る方の多くが、さまざまな困難を抱えていると聞きました。しかし皆さんが私たちに笑顔を向けてくださる姿から、食事を頂けることに感謝し、今ある幸せを心からかみしめていると実感しました。その姿の元には、きっと、聖エジディオ共同体のメンバーの方々がじっくりと時間をかけて関係を築き、愛(他者を思う心)で包み込んできたことがあるに違いないと思いました。私も、触れ合う人の心を満たしてあげられるような人になりたいと思います。そのために、まず私自身が、今ある幸せを感じ、感謝できるようになることが欠かせないと気づきました」と語った。
板橋教会の青年女子部員(25)は、「食事を取りに来る皆さんが、私の名前を聞いてくれたり、日本の有名な作家の名前を挙げて会話を盛り上げてくれたりする姿が印象的でした。国や言葉、年齢や置かれている状況が違うからこそ、なおさら、〈相手を知ろう、つながろう、距離を縮めよう〉という気持ちが感じられてうれしくなりました。私はボランティア活動に対して『誰かのためにするもの』という意識が強かったのですが、今回、『自分自身が喜びを感じさせて頂く機会』でもあると学びました」と振り返った。