3月5日は国連の「軍縮・不拡散に関する国際デー」――恐怖ではなく信頼を訴える教皇(海外通信・バチカン支局)
3月5日は、「核拡散防止条約」(NPT)が発効された(1970年)記念日にあたり、昨年の国連総会で「軍縮・不拡散に関する国際デー」に定められた日でもある。
ローマ教皇フランシスコは3日、バチカン広場で執り行った正午の祈りの席上、第2回を迎えた同国際デーに言及。「(断片的な形で戦われる第三次世界大戦という)現況を理由に、どれほど多くの資源が軍事費増強のために浪費されていることか」と嘆き、「国際社会が、軍縮を第一の義務、道徳的義務であると理解していくように強く希求する」と呼びかけた。そして、「このことを、常に念頭に置くように」と戒め、「諸国家共同体という一大家族の全構成国が、恐怖による均衡から信頼へと移行していく勇気を持たなければならない」と訴えた。
(宮平宏・本紙バチカン支局長)