「KAICIIDのアル・ハルティ事務総長が教皇と懇談」など海外の宗教ニュース(海外通信・バチカン支局)

ローマ教皇の手術が成功

腹痛を訴えてローマ市内のカトリック総合病院「ジェメッリ」に入院中であるローマ教皇フランシスコは6月7日、3時間にわたり全身麻酔での腹部ヘルニア手術を受けた。

ローマ教皇フランシスコ(撮影:カーシャ・アルテミアク)

手術後に公表されたセルジョ・アルフィエリ執刀医のリポートによると、「手術は問題なく終了した。教皇は、良好な反応を示しており、多くの人々から届く連帯のメッセージや祈りに感謝している」と明かした。

バチカン報道官のマテオ・ブルーニ氏は8、9の両日に声明文を発表。この中で、「教皇は昨夜、長時間にわたり休眠し、一般的な健康状態と手術後の定期検査の結果も良好」「教皇の病状が段階的に良くなっており、術後の経過も良好だ。教皇はベッドから降り、座って日刊紙を読み業務を開始した」と伝えた。9日の夕刻には、「教皇が点滴を終了し、流動食をとり始めた」とも明かした。

入院のたびに教皇は、「早くバチカンに帰りたい」と訴えている。だが、アルフィエリ執刀医は10日、記者会見し、「今回の手術には、病院で4、5日間の療養が必要と教皇を説得した」と話した。

また、11日の日曜日に予定されていると報道された教皇病棟の窓からの「正午の祈り」に関しても、「立つことを避けるため、中止を進言した」と語った。さらに、教皇が心臓関係の病を患うことを否定し、「療養後は、国際旅行を含めて問題なく通常業務を遂行できる」と保証した。教皇は、8月にポルトガル、9月にモンゴル訪問を控えているからだ。
(宮平宏・本紙バチカン支局長)