千葉の地に萌芽した経営者サンガネットワーク「千葉支教区六花の会」発足式
新年度、新学期、新入社員――“始まり”の季節の4月に、伊能忠敬や菱川師宣などの先覚者が生まれた地“千葉”に、「千葉支教区六花(りっか)の会」が芽吹いた。仏教精神を会社事業に生かす同県内の経営者たちが思いを結集し、会員有志の経営者サンガネットワーク「六花の会」の地域組織の一つとして名乗りを上げた。世話人には、30代から70代までのメンバーが志を掲げて集った。
4月23日には、立正佼成会市原教会を会場に対面とオンラインを併用した“ハイブリッド形式”で発足式が挙行された。オンラインの参加者を含め、同支教区の企業経営者や個人事業主の会員ら37人が出席した。
冒頭、発足を言祝(ことほ)いだのは、野崎泰弘・六花の会事務局長、大畑昌義同会推進責任者だ。この中で野崎氏は、資本主義をはじめとする経済理念・哲学が不確実性を示す現代において、法華経観に基づく経営を実践し、「自分や従業員の幸せ、社会への貢献といった経営の成功から世界平和に寄与して頂きたい」と期待を寄せた。さらに、大畑推進責任者は仏教精神を会社経営に活かした経験を話した後、今年の「六花の会」スローガン「ど真剣に、受けて立つ」に込めた願いを紹介。「経営者サンガが夢と希望を持ち、力を合わせていこうではありませんか」と力強く話した。
続いて、菅谷知正千葉支教区長が祝辞に立ち、「会社とは、多くの人のつながり、支えによって成り立つもの」と語り、同会を通してサンガ同士で経験を分かち合い学びを深めて、より多くの人に経営難を乗り越えていってほしいと述べた。
この後、司法書士の相原忍氏が基調講演に立った。相原氏は、不動産登記や商業・法人登記など司法書士の仕事について伝え、企業法務の観点から経営者をサポートしていると説明。相談内容が専門外であっても、税理士、行政書士など別の士業を紹介できるケースも多いため、気軽に話をできる存在として経営者と共に歩んでいきたいと語った。
千葉支教区六花の会では今後、経営者が体験を分かち合う「仏教経営者塾」などを展開していく。代表世話人である木更津教会男性会員(73)は、「それぞれの経験を共有知として学び合い、教えに立脚して皆で苦境を乗り越えたい」と意気込みを語った。