復活祭は死から生命への過ぎ越し――教皇が「復活祭のメッセージ」(海外通信・バチカン支局)

また、政治的、経済的な破綻状況にあるレバノンについては、国民に対して「分裂を克服し、国家の共通善(公共の利益)を共に追求していくように」と呼びかけた。欧州に向かう密航者の拠点となりつつあり、若者を中心に国民全体が社会的、経済的諸問題に苦しむチュニジアの状況にも言及し、「彼ら(国民)が希望を失うことなく、平和と友愛の構築のために協力していこう」と励ました。

「重大な社会的、政治的、人道的な危機に苦しむハイチ」「和平と和解プロセスの確立を図るエチオピア、南スーダン」の3カ国には、各政治指導者と国際社会の努力によって、最終的な解決策が見いだされていくことを願った。コンゴ民主共和国で続く暴力の停止も要請した。

さらに、ブルキナファソ、マリ、モザンビーク、ナイジェリアで起きている国際テロの犠牲者たちを慰めた。そして、政情不安が続くミャンマーの状況に触れ、同国が「平和の道を歩み、政権担当者の心が光明で照らされるように支援し、殉ずるロヒンギャの人々が正義を見いだすことができますように」と祈った。

最後に教皇は、難民や強制連行される人々、政治的理由で収監されている人々、弱い立場にある移民たち、飢餓や貧困に苦しむ人々、麻薬や人身取引、あらゆる形での隷属の犠牲者に思いを馳(は)せ、「全ての人が、差別されず、尊厳性を侵害されることがないよう、神が各国の指導者にインスピレーションを与えてくださいますように」と祈り、メッセージを結んだ。
(宮平宏・本紙バチカン支局長)