全国教育者習学の集い 植松努氏が講演

当日は、株式会社植松電機代表取締役の植松努氏が講演した

『笑顔と涙によりそおう』をテーマに、立正佼成会の第5回「全国教育者習学の集い」(教育グループ主管)が2月5日、法輪閣(東京・杉並区)で開催された。新型コロナウイルス感染防止対策を施した会場には、全国から教育関係者ら16人が参集。ライブ配信も行われ、880人が視聴した。また、耳の聞こえない人のために、動画内で手話通訳も行われた。

当日は、『思うは招く~夢があればなんでもできる』と題し、株式会社植松電機代表取締役の植松努氏が講演した。

植松氏は中学時代、将来はロケットに関する仕事に就くという夢を持つ自分を、母親が「思うは招く」と励ましくれた過去を披歴。願いは願ったように叶(かな)うがゆえに夢を持つ意味があると受けとめ、「夢があればなんでもできる」と、困難に遭遇しても諦めずに努力して夢を実現できたと話した。

日本の宇宙開発に携わるロケット関連企業を経営する楽しさや、全国の子供を対象に小型ロケットの製作・発射の体験プログラムを提供する面白さを紹介し、「人の自信と可能性が奪われない社会をつくりたい」と、今の夢を語った。

植松氏は、子供たちが夢を諦めずに努力できるようサポートする大切さを伝えた

植松氏は、さまざまな可能性を持つ子供たちが、夢や好きなことを諦めずに努力できる環境づくりの大切さを伝えた。また、人口減少による働き手の不足を補うためロボットを導入することで仕事が次々に無くなる将来を見据え、子供自身が夢と社会から必要とされることを結び付け、自分の好きなことを仕事にする力を身につけさせる教育が重要であり、そのためには親や教師など周囲の大人の力添えが不可欠と指摘。子供が持つ夢を否定せず、どうすれば叶うかを共に考え、手だてを持つ人や本などの情報を紹介する大人が増えることで、いじめや暴力のない社会の実現に近づいていくと話した。

この後、グループ討議などが行われ、中学校や高校の教員3人が、教えを基にした生徒との触れ合いなどをオンラインで語り、中村記子習学部部長が3人の発表をかみしめた。